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HKTVが「香港科技探索」に社名変更へ EC専業でビジネス展開へ

コロナ禍で売り上げを伸ばすHKTV Mall

コロナ禍で売り上げを伸ばすHKTV Mall

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 インターネット通販サイト「HKTV Mall」などを手掛ける香港電視網絡(HKTV)は3月30日、社名を「香港科技探索(Hong Kong Technology Venture)」に変更することを明らかにした。インターネットテレビ局として立ち上がったHKTVだが、今後はEC専業でビジネスを展開していく。

 HKTVは元々、国際電話を取り扱う「城市電訊(香港)(City Telecom(H.K.))」の社名で1992年に創業したのが始まり。その後、インターネットプロバイダーとなり、2003年~2017年はケーブルテレビによる有料放送を行っていたこともあった。

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 香港政府は、地上波のテレビ局のライセンスを拡大する方針を示し、2013年10月15日に有線電視(i Cable Communications)傘下の奇妙電視と有料放送でNowを放送している電訊盈科(PCCW)に地上波ライセンスを交付した。HKTVも同じくライセンスを申請。実際、ライセンスを取得した2社よりも先に試験放送を行っていたが、認められなかった。同局を率いる王維基氏が反中国的なコメントをしたことが原因といわれている。

 HKTVは別の道を模索し、中国移動通信系で携帯端末向けのテレビ放送ライセンスと周波数を持つ会社を買収し、モバイル端末の利用を中心とした放送に切り替えた。スマホのアプリをダウンロード、または市販されている「アンドロイドTVボックス」をHDMIでテレビにつなげれば部屋にあるテレビでも視聴できるようにしたほか、パソコンで申し込めば鑑賞できる形にして2014年11月19日に開局した。

 開局当初は、ニュース番組や日本のアニメも放送したほか、3月28日に亡くなった名優の廖●智さんを起用した選挙ドラマ「選戦」などを製作するなど話題を呼んだ。同時に、テレビショッピングにも力を入れ「HKTV Mallはテレビ見ながら買い物できる香港ナンバーワンのショッピングモールを目指す」と表明し、テレショップの番組も多かった(無線電視(TVB)も2018年に「big big shop」というHKTV Mallとほぼ同じものを立ち上げるなど大きな影響を与えた)。当時、300社以上の日系企業が参加を決めるなど、ECサイトという時流に乗ったビジネスを展開していた。

 その後、モバイル端末を利用することによるテレビビジネスは広告が思うように集まらないなど、厳しい経営環境に置かれ、2018年3月27日にテレビ放送業務を断念することを発表し、ECサイトを事業の柱に据えていた。

 HKTV Mallは香港におけるアマゾンのような存在で、屯門(Tuen Mun)に巨大な物流センターを所有するほか、自社のトラックを持つなどの物流網を自前で整備している。香港内に134のピックアップポイントを開設した。ピックアップポイントも「O2O」と呼ばれる実店舗、香港のファストファッションブランド「Giordano」と提携して同店での受け取り、専用コインロッカーで受け取るなどバラエティーィに富んでいる。

 2020年に入り、新型コロナウイルスの感染拡大により巣ごもり需要が増加した。2020年12月期の決算を見ると、売上高は前期比103.5%増の28億7,790万香港ドルと倍増。2020年1月3日は3.42香港ドルだった株価は、どんどん上昇し、2021年4月1日現在で11.16香港ドルと3.3倍になっている。 

 社名を「香港科技探索」に変えることで、同社では「グループの今後の発展の主な事業と方向性を反映し、新しいイメージとアイデンティティーを提供する」としている。

 ●=啓の口部なし

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