1954年に、香港で初めて作られた公団だった「石硤尾邨美荷樓(Shek Kip Mei Estate Mei Ho House)」(No.70 Berwick Street, Shek Kip Mei Estate, Sham Shui Po, Hong Kong)がユースホステル「YHA 美荷樓青年旅舎」に生まれ変わり、10月24日に開業した。
公共住宅がユースホテルに改装されるのは香港では初めてのこと。H型の建物は6階建て。館内にはホテルだけではなく、1950年~70年代の住居を一部そのままに、当時の住民の様子が分かる展示品1200点が並べられ、実際の台所や部屋の一部、トイレなどを紹介する「美荷樓生活館」もオープンした。第二次世界大戦後、多くの人が中国大陸から香港に渡り、彼らのために作られたのが最初の起源であるこの公団は、1950年当時は120スクエアフィートの部屋に10人以上で住んでいた部屋もあったというほど。約10年前に閉鎖されたが、移り変わりの激しい香港で当時の様子を実際に感じる場所を保存しようという動きから、このような形で生まれ変わったという。
部屋は男女それぞれのドミトリータイプ、ツインルーム、ファミリータイプなど。部屋数は全部で129室。部屋の大きさはツインルーム、ダブルルームが269スクエアフィート(25平方メートル)。エアコン設備はもちろんのこと、テレビやヘアドライヤー、給湯器も用意、全室Wi-fiが完備されている。料金はドミトリーが1泊300香港ドル。ツイン&ダブルルームが1泊1部屋680香港ドル。ファミリータイプが1,620香港ドル(メンバーの場合)。宿泊料には朝食が含まれる。
利用は国際ユースホステル連盟、HKYHAの会員に限られるが、会員に同行する場合、3人までは宿泊可能。海外からの旅行者については非会員でも到着時に会費を払い入会すれば宿泊申請できるという。
同ホテルの広報担当者は「日本からのバックパッカーにもぜひ楽しんで利用してもらいたい」と話す。
生活館は入場無料。開放時間は9時30分~17時。月曜定休。
●は石へんに夾。