香港のタイムズスクエア(1 Matheson Street, 5th Floor, Space 517-519 Causeway Bay)で11月18日、佐賀の酒と有田焼をメインテーマにしたイベント「時代横丁」が始まった。佐賀駅の人気バー「SAGA BAR」や、日本の漫画「神の雫」をモチーフにした和風バーなどを5階オープンスペースに特設された会場に設け、佐賀の酒や有田焼を紹介・販売している。
「神の雫」の原作者、亜樹直さんとのコラボレーションで生まれたダークウッドカラーのバーカウンターには漫画を置き、国産ワインなどを並べる。これと対照的に548個の升(ます)を組み合わせて壁を作ったエリアを佐賀の人気バー「SAGA BAR」とし、佐賀にある18の酒蔵の酒を中心に、100種類以上の日本酒をそろえ、30以上の試飲会を予定している。香港でも佐賀と同じのれんを使うJR佐賀駅構内にある「SAGA BAR」は、佐賀のお酒をはじめ、おつまみや県産品、伝統工芸品を取りそろえ、佐賀産品を発信する店として展開しているが、それを香港にも再現した。佐賀県からは、天吹酒造、東鶴酒造、井手酒造、基山商店、古伊万里酒造、小柳酒造、五町田酒造、小松酒造、幸姫酒造、瀬頭酒造、天山酒造、鳴滝酒造、馬場酒造場、松浦一酒造、窓乃梅酒造、光武酒造場、宗政酒造、矢野酒造の18蔵が参加。このうち3蔵は香港にはまだ進出しておらず、今回のイベントを通じて商流も探していくという。
「SAGA BAR」では佐賀県の日本酒3 銘柄の飲み比べセットメニューを用意し、タイムズスクエア内で一定額以上の買い物をした人に向けたセットや、純米酒や本醸造3銘柄の飲み比べ(100香港ドル)、吟醸酒、大吟醸3銘柄の飲み比べ(120香港ドル)などを用意し、ウオークインで試飲などができるようにした。
日本酒は冷蔵庫を持ち込んで温度管理するなどして、各蔵の日本酒も販売。190香港ドルの純米酒から1950香港ドルの箱に入った希少品まで幅広いラインアップをそろえる。
有田焼は鮮やかな絵付けのイメージが強いが、それは磁器の特徴として素地が白いため。その有田焼の透き通るような純粋な白い素地を生かしたブランド「やま平窯」はエッグシェルと呼ばれるシリーズを展開する。江戸から明治にかけて輸出用食器として作られた「卵殻手」と呼ばれる薄くて丈夫な磁器がエッグシェルの原型で、土に釉薬をかけずに焼くことで厚さ1ミリ以下という繊細な器を作り出している。薄い造りでありながらも、1300度の高温で13時間かけて焼き締められているため、「軽くて丈夫な磁器」ができあがるという。
会場には、有田焼ができるまでの過程を陶石の展示から、素焼き、下絵付け、施釉、本焼きなどの写真と実物も併せて紹介している。
開催時間は、月曜~金曜=11時~21時、土曜・日曜=10時~22時。1月2日まで。