日本政府は12月14日、オミクロン株についての水際対策について、香港在住日本人が帰国する場合は12月15日0時より検疫所長が指定する場所での3日間強制隔離を求めないことを発表した。これにより隔離は自宅など、指定場所での14日間の待機に戻る。
香港は14日現在、累計感染者数が1万2434人、死亡者は213人、回復者1万2434人。新規感染者は輸入症例の5人だ。一方、ワクチン接種者については、1回目が481万7413人(71.5%)、2回目も終えた人は458万6852人(68.1%)となっている。3回目の接種回数は27万3854回だ。15日現在で68日連続で市中感染ゼロが続いている。
オミクロン株が拡大する前までは、ビジネスの場合、必要事項が満たされいれば、隔離は自宅隔離で最短3日、里帰りなどの帰国は自宅隔離で最短で10日間だった。しかし、オミクロン株が世界で広がっていることを受けて日本政府は、11月30日0時から全ての新規外国人の入国を約1カ月間一時停止する措置を取ることを決め、再び鎖国状態に入った。この措置を受け、香港人ビジネス客や留学生は日本に入国できなくなったほか、隔離期間短縮の優遇措置は撤回されていた。
一方、香港では、南アフリカからカタール経由で香港に入った男性が11月13日にオミクロン株での陽性が確認された。香港は、南アフリカとその周辺の国以外の中で最も早く新規感染者が確認された国・地域であったことから、日本政府は12月1日0時から宿泊施設にて3日間の待機対象となる「水際対策上特に対応すべき変異株」に対する指定国・地域に香港を指定。香港在住日本人が帰国する場合は、3日間の検疫所長が指定する場所での強制隔離および入国後3日目にPCR検査を受けなければならなかった。検査結果が陰性であれば残り11日間を自宅などで隔離することになっていた。
香港は世界の国・地域が苦しんだデルタ株についてもほとんど抑え込んだほか、オミクロン株の新規感染者についても海外からの渡航者の新規感染者のケースはほぼ毎日のように出ているものの、厳しい隔離措置で市中感染は起こってない。そうしたことから、日本政府は香港を強制隔離の指定国・地域から除外する判断を下した。
これにより14日間の自宅などでの隔離となるが、空港から隔離場所までの公共交通機関の利用は認められていないため、ハイヤー、レンタカーなどを予約する必要がある。