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香港の上環に江蘇料理「江蘇銘悦」 事前予約で長時間かけて調理するメニューも

各テーブルの感覚もゆったりとした店内の様子

各テーブルの感覚もゆったりとした店内の様子

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 上環の干諾道に9月5日、江蘇料理「江蘇銘悅(Jiangsu Club)」(2/F, Alliance Building, 130-136 Connaught Road, Sheung Wan, Hong Kong. TEL 6230 8973 )がオープンした。

工夫を凝らしたアラカルトメニューの数々

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 江蘇料理は中国八大料理の一つ。中国の中でも東部の江南地方で発祥した料理を指す。上海料理の原型になった料理としても知られる。「あっさりとし淡白な味付け」で旬の素材も使う。スープを活用した風味と味わい豊かな料理が多いのも特徴。

 同店は3人のシェフを迎え、希少な食材と調理技術で伝統的な江蘇料理を現代風にアレンジした料理を提供する。煮込み、煮込み、蒸し、炒めなど、江蘇料理の引き出し方と「繊細な包丁さばき、シェフの職人技を組み合わせ、時間をかけて調理する」という。

 内装は、中国の伝統建築で「四合院」と呼ばれる東西南北の四面を部屋で囲んで中庭を作る様式をモチーフにデザインした。メインダイニングと8つの個室は広々とした設計で、一般的な中華料理店とは異なる色調で仕上げた。 アイボリーのベルベットチェアとベージュの丸型ダイニングテーブルを組み合わせた落ち着いた色合いが特徴。中国文化の吉祥文様である雲文(吉兆)、双魚(富)、チベットの法螺(平和と静寂)をテーマにした個室は広さが異なる。広い部屋には専用洗面所と広めの書斎があり、ディナーの前のビジネスミーティングにも使えるようにした。

 江蘇料理の看板でもあるスープには、新鮮な鶏を使い、白菜、チンゲンサイ、黒豚ワンタン、金華ハムなどを入れて数時間煮込んだ「砂鍋雲呑鶏」(580香港ドル、ハーフ320香港ドル、1人前85香港ドル)や、魚の頭、自家製のエビのすり身と大根の千切りと一緒に煮た「蘿蔔絲珊瑚魚頭湯」(ハーフ398香港ドル)などを用意した。

 甘酢魚の揚げ物「原條松鼠菊花桂魚球」(528香港ドル)は、魚の身を菊の花のようにカットし、甘酸っぱい甘酢あんをかけてボール状にして揚げ、油っぽさと柔らかさをバランスよく仕上げた。焼きそば「南非鮮鮑魚燒麺」(380香港ドル)は、肉厚の南アフリカ産アワビと焼きそばを組み合わせている。

 1.5キロほどの鴨の骨を抜いて炒め、もち米と一緒に蒸した後、金華ハム、エビ、キノコ、鴨肉、タケノコなど8種類の具を詰めた「江蘇一品椒鹽八寶鴨」(728香港ドル・要予約)は、揚げてから五香粉をまぶして仕上げる。「經典杭州富貴鶏」(680香港ドル)も2日かけて用意するため事前の予約が必要。杭州料理では「乞食鶏」とも呼ばれるが、ショウガ、セロリ、しょうゆに1時間漬け込み、柔らかくなるまで漬けた蓮の葉で包んでいく。その後、鶏肉はオーブンで4時間焼く。 「木槌でたたき割った鶏肉は香ばしく、見た目も味わいも柔らかく仕上がる」という。トンポーロー「江南香醇東坡肉」(138香港ドル・要予約)は、しょうゆ、氷砂糖、10年物の紹興酒、10年物の酢などを使い3時間煮込むなど、時間をかけて調理する料理も多い。

 江蘇料理では点心とスイーツにも力を入れる。地元の豚をミンチにし、熟成鶏と金華ハムを24時間煮込んだスープを入れた小籠包「金箔黑松露小籠包」(4個入り、各168香港ドル)には金箔をのせるほか、二重構造の味わいが楽しめる焼き小籠包「懷舊爆汁生煎包」(3個78香港ドル)など、全て手作りの点心や饅頭(まんじゅう)、デザートは注文を受けてから作る。

 ライチからインスピレーションを得たという「妃子笑炸湯圓」 (88香港ドル) は、塩漬け卵黄のカスタードをもち米団子の中に入れ果汁で自然に色付けしたもの。「棗泥拉●」(4個、68香港ドル)は江蘇省の定番料理で、自家製の甘いナツメのピューレとキャッサバ粉を混ぜ合わせ、モチモチとした食感のプリンのように仕上げている。紅豆酥餅(4個入りHK$78)は、あずき餡に熟成したミカンの皮の風味をアクセントにする。

 営業時間は11時30分~23時。

 ●=米へんに羔

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