香港銅鑼湾のビクトリアパークで現在、香港年末の一大展示会「第56回香港ブランド&プロダクトエキスポ・フェア(工展會)」が開催されている。香港は旧正月カレンダーだが、「年末のアメ横」のような活気があふれる。同展は12月9日に開幕したが、香港政府が22日から防疫措置を緩和したことで公共娯楽施設での飲食が可能となり、出展者は試食を始めた。
同展では2万8000平方メートルの特設会場に10のテーマエリア、860以上のブースを配置し、食品・飲料から、食料品、乾燥海産物、美容・健康用品、衣類・履物、家庭用品、台所用品、手工芸品に至るまで、豊富な品をそろえるのが特徴。同展示会は国内外の食品や、家電製品、美容・健康グッズなどのブースが設け、4割引~半額、物によってはそれ以上の割引で購入できるとあって多くの人でにぎわう。
日本の果物などを扱う店もあり、花なども扱う。主に食に関係するブースも多いが、つかみ取りの商品や限定で1香港ドルなど大幅な割引を設定する店などブースごとにさまざまなプロモーション価格を設定している。アワビまんじゅうや煮込みしいたけなどが試食もできるブースもある。
同展を主催する香港中華廠商聯合會(廠商會)の史立徳会長は「今年のイベント規模は860以上の屋外ブースがあり、ほぼコロナ流行前の水準に戻った。これは、生活が正常に戻り、ビジネスマインドが高まっていることの表れ」と話す。
香港中華廠商聯合會が今年で88周年を迎えたことから、グランドフィナーレを飾るイベントとして、来場者の体験をより豊かにすることにも多くの資源を投入した。最大の目玉の一つは、「香港玩具時代」という新しいテーマゾーン。かつて世界をリードした玩具輸出地であった香港の玩具製造産業の功績をたたえ、ビンテージおもちゃを展示するほか、インタラクティブなゲームプレーエリア、製品ブースを設けるなど、大人も子どもと一緒に楽しめるようにした。
22日は、ポール・チャン財務長官が香港のフィリピン、インドネシア、ベトナム、マレーシア、タイの総領事を招き、香港ブランドや製品、ASEAN諸国の代表的な食べ物などを試食。ASEANは香港にとって2番目に大きな貿易相手であり、二者間の貿易関係はより重要なものとなっている。今回の共同訪問は、ASEAN諸国への香港製品のプロモーションを強化し、香港企業の発展余地を探ると同時に、東南アジア諸国の製品が香港市場においても可能性を秘めていることを確認し、この地域のより多くの企業と製品が香港でマーケティングと開発を拡大したいとする。
開催に当たり、今回は初めてオンラインショッピングも並行して展開。40日間にわたり、プラットフォーム運営会社として「S.F.エクスプレス」と提携し、オンライン販売も行う。 約170の店舗が、食品・飲料、スナック・食料品、家庭用品・キッチン用品、電化製品、健康食品・消耗品など数千の商品を紹介し、800香港ドル以上の注文で送料が無料になる。リアル開催後も1月9日まで続ける。
開催時間は11時~20時(31日までは21時まで延長)。入場料は8香港ドル。同展では売上高10億香港ドル、来場者100万人を見込む。