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佐賀「いちごさん」使ったかき氷 香港「Shari Shari Kakigori House」が限定商品

「いちごさん」の特徴を生かして、きれいな形のままカットしてかき氷と組み合わせた

「いちごさん」の特徴を生かして、きれいな形のままカットしてかき氷と組み合わせた

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 銅鑼灣の禮頓道から入った場所で、大衆食堂やカフェ、ラーメン店などが軒を連ねる加路連山道にある日本のかき氷店「Shari Shari Kakigori House 氷屋」(13 Caroline Hill Road, Causeway Bay)が2月6日、佐賀県のイチゴ「いちごさん」を使ったかき氷の提供を始めた。3種を1カ月間限定で販売する。セントラルの商業施設「大館」の横にあるSOHO店でも同商品を扱う。

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 佐賀県は「消費行動の高い香港マーケット」を重視しており、2018年秋にデビューした新種のイチゴ「いちごさん」を今年もアピールする。現在、香港内の日系百貨店やスーパーマーケットに加え、街市と呼ばれる一般市民の台所とされるマーケットでも目にすることができるようになった。

 香港市場では、「いちごさん」を使ったスイーツやSNSなどを通じて幅広い層への認知向上と消費拡大を目指すが、佐賀県の公益財団法人さが県産品流通デザイン公社の副島三記子所長「2019年に香港マーケットでの販売を始め、いちごさんを含む佐賀県産のイチゴの出荷量は年々右肩上がりで推移しているが、この先もまだ伸びていく可能性のあるマーケット」と話し、「今後もいちごさんを軸に佐賀県のイチゴを広めていきたい」と意気込む。「香港の皆さんに愛されるように名付けたいちごさんの中国語名『佐賀苺小姐』をしっかり認知してほしい」とも。同ブランドは7年の歳月をかけて開発した。

 同店では、冬の主力メニューのイチゴを使ったかき氷で「いちごさん」を使った「いちごさんティラミス」「いちごさんとフレンチバニラ」「いちごさんピスタチオ」(以上140香港ドル)の3種類のかき氷を用意した。

 「いちごさんティラミス」は、ふわふわに削った口溶けのいい氷にフランス産のチーズを使ったチーズクリームとスペイン産のココアパウダーを振り、氷の中にはイタリアのレディーフィンガーをエスプレッソに漬け込んだ手作りのコーヒーケーキをイチゴと一緒にしのばせた。「苦味を加えることでさまざまな味の変化を楽しめるように工夫した」という。初日に訪れた香港人常連客は「もったりとした見た目に反して後味はさっぱりしており、まるでティラミスアイスのような味わい。たっぷりの氷を使っていても、不思議とキーンとこない。香港人の好みの味」と話す。

 「いちごさんとフレンチバニラ」「いちごさんピスタチオ」には、イチゴと一緒にバターの香りが豊かなクランブルクッキーをしのばせて途中で食感の変化も楽しめるようにした。両店では提供初日から多くの人が行列を作り、来店客の半数以上が「いちごさんメニュー」を注文した。1日で100杯以上販売するという。

 同店では、「時間をかけて製氷する、カルキなどの不純物が含まれない純水の氷を日本から輸入し、店内での温度管理から削り方に至るまで細かく管理し、提供する氷にこだわっている」という。日本人店主の武慎吾さんは「他品種の日本産イチゴと比べて、いちごさんは甘みと酸味のバランスが取れていて、果肉まで赤く染まっているため、イチゴを主役にしやすかった。この品種の特徴を生かせるようにスライスしたイチゴを氷の中に埋めるようにし、掘り出したときに爽やかに香るように工夫し、みずみずしくさっぱりとした甘さが引き立つようなメニューを開発した」と話す。

 営業時間は、銅鑼灣店=13~21時、SOHO店=13~22時30分。いちごさん特別コラボメニューの提供は3月7日まで。

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