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「香港ミシュランガイド香港・マカオ版」発行 日本人シェフ「Ta Vie」が3つ星の快挙

3つ星を獲得した「Ta Vie 旅」を率いる佐藤秀明シェフ

3つ星を獲得した「Ta Vie 旅」を率いる佐藤秀明シェフ

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 香港では15版目となる「ミシュランガイド香港・マカオ版(米芝蓮指南香港澳門)2023」が4月26日に発行され、同日、マカオのグランド・リスボア(新葡京酒店)でセレモニーが開催された。昨年まではコロナ禍の影響もありオンラインで発表したが、今年はリアルイベントの形で行った。

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 香港で星を獲得した店は前年比7店舗増の78店、マカオ17店の計95店が受賞し、15店が初めて受賞または昇格した。

 1つ星レストランは67店で、昨年中環に移転した「大班樓」や、昨年から1つ星に昇格した懐石料理専門店「凛割烹」など、新たに11店がランクイン。 2 つ星レストランは 18 店あり、昨年 1 つ星から 2 つ星に昇格した「潤」を含む 3 店が新たに星を獲得した。3つ星レストランは10店で、その中でも日本産食材も多く用い、日本の要素も入るフレンチを提供する「Ta Vie(旅)」は、昨年の2つ星から3つ星に昇格した。

 星別に見ると、3つ星を獲得したのは、フォーシーズンズに入っているフランス料理「Caprice」、アワビを使った料理で知られる「富臨飯店(Forum)」、イタリア料理店「1/8 Otto e Mezzo-Bombana」、世界的フレンチ料理のシェフ、ジョエル・ロブションの「L'Atelier de Joel Robuchon」、日本からは「すし志塊」、広東料理の「唐閣(T’ang Court)」と昨年の3つ星店が6店並ぶ。ここに、中環にあるフレンチで日本人の佐藤秀明シェフが指揮を執る「Ta Vie旅」が2つ星からの昇格で快挙となり、会場を沸かせた。これ以外にマカオからは「譽瓏軒」「天巣法國餐廳」「8餐廳」の3店が3つ星に輝いている。

 2つ星は6店増の18店。昨年 1 つ星から昇格した「潤」を含む 3 店が新たに名を連ねた。尖沙咀(Tsim Sha Tsui)のリージェント香港内にある「麗晶軒(Lai Ching Heen)」もその一つで、インターコンチネンタル香港内にある「欣圖軒(Yan Toh Heen)」を引き継ぎ、1984年にオープンした当時の店名「麗晶軒(Lai Ching Heen)」に名前を戻して再スタートを切っての獲得となった。2つ星は中環エリアから、「Amber」「Arbor」「Ecriture」「龍景軒」「Octavium」「營致會館」、上環は「Tate」、灣仔は「L’Envol」「廚魔」「潤」尖沙咀は中華料理が中心で、「新同樂」「天龍軒」「麗晶軒」という顔ぶれ。

 1つ星は同15店増の67店で、うち新規は11店が入った。昨年中環に移転した「大班樓」のほか、懐石「「凛割烹」、かつて香港のミシュラン星店「柏屋」の後、同じ場所で運営を変えて料理長自身の名を冠した「ながもと」、中環のフレンチビストロ「Neighborhood」、フォーシーズンズに新しく登場した8割の食材に日本産を使うイタリアンレストラン「Noi」も新たに星を獲得した。

 初の3つ星受賞に当たり、Ta Vieの佐藤シェフは「特に今年はコロナ明けということもあり、苦しい時を乗り越えたシェフたちと、こうしてお祝いができたことが何よりうれしい。今後の事はこれからだが、変わらず日々良くなれるように努力を続ける」と意気込む。

 2021年に創設された「持続可能な取り組み」を評価する「グリーンスター」には、昨年同様、銅鑼湾にある「Roganic」と2つ星の「Amber」に加え、コース全てに大豆使う「Mora 摩」が選ばれている。

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