マクドナルド初となるマックナゲットをテーマにしたアート展「Coach McNugget Art World」が現在、西九龍文化地区(WKCD)で開催されている。国際的に活躍する5人の現代アーティストの作品を展示し、没入型のアート体験を提供する。「チキンマックナゲット」発売40周年を記念して開催されたもので、マックナゲットファンに、マックナゲットの過去・現在・未来を発見してもらうのが狙いだという。
マクドナルド香港は、さまざまな分野で活躍するクリエーティブ・ディレクターのケビン・プーン(Kevin Poon)さんがキュレーターとなり、「Please Share」をテーマにVANDYTHEPINKさん、ジョン・バーガマンさん、UFO907さん、ギュハン・リーさん、FrankNitty3000さんを含む多国籍5人のアーティストとタッグを組んだ。
韓国系アメリカ人アーティストのVANDYTHEPINKさんは、マックナゲットが発売された1983年に制作されたコーチ・マックナゲットの新しいイメージを含む、40周年を祝うのためのチームマックナゲットをデザインした。会場には、リデザインした高さ2メートル巨大なコーチ・マックナゲットを展示し、来場者は写真を撮ることができる。チームマックナゲッツのフィギアと、動きやすさを追求したTシャツ、キャップハット、ソックス、トートバッグなどを用意した。
ニューヨークを拠点に活動する著名な英国人アーティスト、ジョン・バーガーマンさんは「常に遊び心を感じさせるカラフルなペインティング」が特徴で、ファインアート、アーバンアート、ポップカルチャーの間を行き来する作風が多い。 今回の展覧会では、チキンマックナゲットにインスパイアされたバーガーマンさんのカラフルさとエネルギッシュな創造精神にあふれた、色彩豊かな5点の作品で、「マックナゲットと常に結びついてきた喜びを表現し、私たちが子どもの頃にマックナゲットを初めて口にしたときに感じた喜びを示している」という。
ニューヨークを拠点に活動するアメリカ人ストリートアーティストUFO907さんは、型にはまらないペインティングテクニックと表現力豊かなラインを駆使し、頭の中にあるアートの世界を表現することを得意とする。UFOのイメージやスプレーペイント、マーカーペンを使ったグラフィティ作品でよく知られているが、今回、独自のグラフィティスタイルでマクナゲッツのキャラクターを創作し、マックナゲッツと日常の風景を組み合わせた5つの大規模なペインティング作品を発表した。
韓国の伝統的な紙を専門とする韓国の照明彫刻家、ギュハン・リーさんは、日常生活からリサイクルされたものを使った彫刻や作品で知られている。今回、リーさんは香港マクドナルドの紙袋から光の彫刻を制作した。8点の作品を通して、デザイナー、職人、消費者の役割に対する認識を高めるきっかけにして欲しいと願っているという。
オランダ出身のデジタル・アーティスト、FrankNitty3000さんは、インタラクティブな没入型アート体験を提示する。 デジタルアートと商業的なクリエーティブ・イメージの境界を研究する「パイオニア」として、肖像画、日用品、ファッション・アイテムなど、シュルレアリスムを表現する手段としてのイメージを探求することに長けている。インタラクティブ・ゾーンでは、スクリーンに映し出されるマックナゲットやマックナゲットソースなどの商品と体を通して触れ合い、デジタルアートの楽しさを体験できるスペースを提供した。
さまざまなアーティストによる全20作品の展示に加え、アートの楽しさをさまざまな形で発見できる体験型アクティビティーも充実させた。来場者が独自のマックナゲットの形状やレーザータトゥーを制作できるアトラクションもあり、それらの作品をメタバースにアップロードできるようにする。
開催時間は10時~22時(各回1時間×12回)入場料は20香港ドル。8月20日まで。