香港・金鐘のJWマリオット・ホテル香港の中華料理店「萬豪」(Level 3, JW Marriott Hotel Hong Kong, Pacific Place, 88 Queensway, Hong Kong TEL 2810 8366)が現在、雲南省の各種キノコを使った特別コース料理を提供している。
ポルチーニ茸(だけ)、ハナビラ茸を使った2種類の点心をセットに
雲南省は中国本土の面積の4.1%に過ぎないが、茶やトウガラシなど、中国食材の原産地ともなっている。多様な気候と豊かな地形で、世界でも最高級のキノコを生み出す雲南には900種類以上の野生キノコが生息しているといわれ、中国本土の9割、世界の4割程度を占めるともされる。
今回、萬豪のエグゼクティブシェフ、ジェーソン・タン(鄧家濠)さんとマスター・シェフのチャン・シウ・ケイ(陳小麒)さんが共同で企画。陳シェフは20年前から、この食材をメニューに取り入れ、人気のキノコ料理を数多く考案してきた。鄧シェフはキノコ料理の創作を得意とすることから2人のタッグが生まれた。
2種類の点心をセット(1人88香港ドル)にしたポルチーニ茸(だけ)、ハナビラ茸(スパラシスクリスパ)、さいの目に切った鶏肉、ナマコが入ったサクサクの生地で包んだ「繍球牛肝菌海參酥」(88香港ドル)と、アラスカ産のカニ身、カラスミ、少し甘みのある黄キクラゲの「鮮黄耳蟹肉餃」を用意した。
海老とオオシロアリタケの米粉揚げ「油鶏●琵琶虎蝦窩巴」(228香港ドル)は、ジューシーな車エビ、パリパリの米粉、ビネガーソース、四川山椒(サンショウ)で味付けし、「酸味とスパイシーさ」で仕上げる。豚バラ肉と冬瓜のポルチーニ茸煮込み「美味牛肝菌琉璃東坡肉」(1人148香港ドル)は、伝統的な「東坡肉」に「遊び心と技巧を加えたもの」だという。ポルチーニの土の香りとナッツの風味を利かせた。アプリコットの香りを持つことから日本では、「アンズタケ」とも呼ばれる最高級野生キノコ「シャントレル茸」を使った「鶏油菌琥珀●魚金肚粒」(1人288香港ドル)は、ナマズのほぐし身と半熟卵、乾燥したシャントレル茸の煮込み料理。クリーミーなソースが特徴。乾燥ポルチーニ茸の上に新鮮なポルチーニソースを組み合わせた。
アワビと鶏肉とマツタケの蓮の葉包み焼き「松茸富貴鮑」(1,388香港ドル)は24時間前までに予約が必要なメニューで、豚バラ肉、タマネギ、ハムなどの具材を先にソテーし、そこに、アワビ、マリネした鶏、マツタケと一緒に蓮の葉で包む。さらにハスの葉をパイ生地で包んで焼く。ハト麦、もち米、黒トリュフ、フォアグラ、ハスの実などを詰めた子豚のクリスピーロースト「黒松露●米燒釀乳豬」(2,088香港ドル)は48時前までに予約が必要で、「非常に手の込んだ」看板メニュー。子豚の丸焼きは、具材を詰め込み、皮はパリパリ、肉はジューシーにローストし、最後にトリュフを削ってアロマを利かせるように仕上げる。
ほかにも、グリルした雲南産野生キノコのグリル盛り合わせた「鹽燒野菌併盤」(1人488香港ドル)は、マツタケ、オオシロアリタケ、ポルチーニ茸などを最小限の調味料で調理し、独特の風味と香りを引き出している。「鮮竹笙野生菌燉雪雁」(288香港ドル)は10種類のキノコとスノーグースのスープを添えた。
デザート「菁雲露、●瑰腿蓉菇酥」(1人148香港ドル)にもキノコを使う。ポルチーニ茸とリンゴとキャラメルにココナツミルクを合わせた冷たいデザートと、すりつぶした雲南ハムとローズを合わせた「甘くない」デザートを組み合わせた。
これらのワイルドマッシュルームメニューを組み合わせた9コースで構成するテイスティングメニューも 1,588香港ドルで用意する。
営業時間は、ランチ=12時~15時(土曜・日曜・祝日は11時30分~)、ディナー=18時~22時。雲南ワイルドマッシュルームメニューの提供は9月30日まで。
●=土へんに從、●=魚へんに回、●=草かんむりに意、●=王へんに久。