中環街市のイベントスペースで10月・11月を中心に、「日本秋祭 in 香港-魅力再発見-」が今年も開催される。在香港日本国総領事館が9月14日、発表した。同プログラムは10月・11月を日本のイベント強化月間とし、2016 年より毎年開催。今年で8回目を迎える。
発表会見では、けん玉のパフォーマンスに続き岡田健一総領事(大使)があいさつ。岡田大使は「香港は日本にとって非常に重要なパートナーであり、経済、人的、文化的な交流がさまざまなレベルで密接に行われている。 香港の効率的で公正なビジネス環境で、約1400社の日本企業を香港市場があるだけでなく、日本は依然として香港人にとって最も人気のある海外旅行先であり、今年7月の訪日香港人数は21万6400人に達し、流行前と同水準に戻った」と説明。「日本秋祭の開催で、日本と香港の関係がさらに深まることを願う」と話した。
日本秋祭は、映画、舞台芸術、美術工芸、飲食、スポーツ、知識交流、販売促進など幅広い分野で、約2カ月間にわたり100以上のイベントを開催する。
香港日本料理店協会は10月28日・29日、ビクトリア・パークで2日間にわたり「踊ろう!秋祭り」を予定し、屋台やゲーム、さまざまなステージ・パフォーマンスを披露する。Sake Centralは、10月1日の「日本酒の日」に合わせ「2023世界清酒之日」を祝うイベントを開催。300種類以上の日本酒を用意して、乾杯する。
香港でけん玉を広める活動をする「香港花式劍球協會」は?枝角のD2プレイスに店舗を展開するが、同協会もイベントなどを開催。ほかにも、香港日本文化協会は、日本の数百年続く老舗の歴史、一族の経営理念や考え方、将来の事業承継の問題点などを紹介するイベントを予定。
国際交流基金、在香港日本国総領事館、電影文化中心(香港)は11月17日~12月3日、日本を代表する俳優・田中絹代(1909-1977)の名作映画の上映会やセミナーを開催し、さまざまな学者や評論家を招く。 キヤノン香港は、在香港日本国総領事館と共催で、同社の旺角にあるショップ「佳能數碼影像坊」で、七五三、花嫁衣裳などの着物を展示するイベントを開催予定。
今年初の試みとして領事館がポスターデザインコンテストを開催し、450点以上の応募があった。10歳の陳溥治さんの作品を最優秀賞に選び、同秋祭の公式ポスターとなった。
会見に続き、日本の地方自治体や香港日本料理店協会がブースを設け、各土地の日本酒や焼酎、お茶などを提供。中でも注目を集めたのは、ホタテの無料配布。500個を用意し、バター焼きにしてだしの利いたご飯を添えて市民らに提供した。
香港政府は現在、アルプス処理水の海洋放出を受け10都県からの水産物を輸入禁止、さらに放射性物質検査を強化しているが、この影響で通関に24時間以上かかった日もあり、輸入業者、飲食店などにも大きな影響が出ている。「お任せ」を提供するすし店は急きょ休業するなども余儀なくされている。このような状況も背景に、今回、香港料理店協会は香港市民に直接アプローチをする機会として、ホタテの提供を決めた。会場にいた香港人は食べることを拒むような様子は全くなく、笑顔で各地の酒と併せて楽しむ様子が見られた。