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都市別超富裕層、香港が世界一 23%減も、首位を維持

依然として富裕層が多い都市として「香港」が首位を

依然として富裕層が多い都市として「香港」が首位を

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 イギリスのデータ会社アルトラタは9月、「世界の超裕福層リポート2023」を発表した。2022年の時点で3000万米ドル以上を保有する超富裕層の数が一番多かった都市は、前年比23.0%減の香港で1万2615人だった。2位には同2.3%増のニューヨークが1万1845人、3位は同3.6%減のロンドンが続いた。東京は、同27.0%減の3710人で9位だった。香港は1年前と比べて23%も減ったにもかかわらず、依然として世界一の超富裕層を有し、結果的に香港全体の富裕層の厚みを示している証明にもなった。

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 リポートによると、超富裕層の数は前年比5.4%減の39万5070人だった。今後5年後の予測では39万5070人から52万8100人に増え、アジアのシェアは26.7%から27.1%に増えると予想している。

 大陸別で見ると、1位は同4.0%減の北米で14万2990人、2位は同10.9%減のアジアで10万8370人、3位は同7.1%減のヨーロッパで10万850人だった。アジアの減少幅が大きい理由として、中国における新型コロナウイルス対策は結果的に経済不振を招いたことと、ロシアのウクライナ侵攻の影響の大きさを挙げる。

 国・地域別も発表しており、1位は同4.3%減のアメリカで12万9665人、2位は同7.1%減の中国で4万7190人、3位は同9.3%減のドイツで1万9590人だった。なお、日本は4位で同21.9%減の1万4940人、香港は7位にランクインした。

 超富裕層は、起業家、企業の幹部、資産相続人が全体の4分の3以上を占める。起業家と企業幹部はヨットの保有率が高いが、起業家は芸術品を収集することに関心がある一方で企業幹部はプライベートジェット保有する確率が高いとしている。相続人は慈善活動への関心が高いというデータが出ている。

 以前は圧倒的1位だった香港が、今回は僅差で1位となったが、前年比で23%もの超富裕層が減少した理由として、新型コロナウイルス対策は世界有数の厳しさとなったこと、中国の経済成長の鈍化、逃亡犯条例改正案に端を発したデモや香港国家安全維持法など香港内の政治の混乱による影響と分析する。

 香港は世界の金融センターの一つだが、資本市場の低迷は香港の資産保有を圧迫する要因になったともしている。2位のニューヨークが増加した理由は、ウクライナのような減少要因はあるものの、アメリカ経済の消費支出が底堅かったこと、アメリカ政府の景気刺激策が功を奏したと分析した。

 東京と日本の評価としては、日本銀行がハト派的なスタンスを維持したため、日本の株価は世界の株と比較すると堅調だったと言えるが、円安要因にもなったため、ドル/円で換算した場合、資産が減ることにもつながった。

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