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香港で「盆踊り大会」盛り上がる 東京音頭に高知・よさこいも

オープニングセレモニーの様子

オープニングセレモニーの様子

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 香港のビクトリアパークで10月28日・29日の2日間、「踊ろう!秋祭」が開催された。主催は香港日本料理店協会。飲食や人数に制限などがあった昨年とは状況が変わったことから、規模を拡大してビクトリアパークで開催した。

パーク内を大きく使い、ステージ以外でも踊りを

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 当日のステージプログラムは10を超え、24ブースが出展。会場には2日間で1万6000人以上が訪れた。「踊り」をテーマに一つにした同イベントは、ビクトリアパークのサッカーコートに、櫓(やぐら)に見立たてた7メートル四方のステージを設け、香港人にも盆踊りを体験してもらおうと、香港現地の日本舞踊団体「香の会」が中心となって踊りをリードした。一緒に踊るプログラムは「よさこい鳴子踊り」「東京音頭」など、ステージを中心に時計回りに動くことができるようにした。最初は小さな円が次第に大きくなり、踊りだけでも延べ800人以上が参加したという。

 ハイライトの盆踊りは、子どもたちを対象とした「ドラえもん音頭」や盆踊りの象徴「東京音頭」、高知のよさこいを踊るGReeeeNの楽曲「この地へ」など。何回か繰り返すことで香港の一般市民も踊れるように企画したが、「香の会」のメンバーを中心に当日現場をリードできるように練習会も重ねて準備した。

 初日、青森県は観光を紹介しながらねぶたパフォーマンスとしてかけ声を披露。タレントのRieさんも参加してステージを盛り上げた。その後は同じ青森つながりとして、香港人らが津軽三味線の演奏を披露。香港のインディーズ歌手で日本での活躍の幅を広げるTomii Chanさんも甘い歌声をパークに響かせた。時折、みこしも登場して会場を盛り上げた。

 自治体のブースは九州各県と沖縄県が一体となった焼酎泡盛ブース、鹿児島ブース、日本酒を振る舞う栃木ブース等が並んだ。沖縄は地元の会社とポークたまごおむすびを販売した。会場で絶えず列ができていたブースの一つが焼きホタテのブース。当日はコスプレや浴衣での来場、SNSへのライクなどを条件に、両日合わせて5000人にホタテを振る舞った。参加者からは、北海道のホタテの味に「おいしい。肉厚で味わいがある」「また日本にも行きたい」などの声のほか、中国本土による輸入停止の影響を受ける日本の海産物が好きな人たちからは「我々は大好きな日本の食べ物、和食を食べ続ける」と日本を励ます言葉が聞かれた。

 ほかに日清食品、ヤクルト、ペンテルなどの日系企業のほか、香港内の日本食レストランや日本ブランドを扱う企業が多く出展し、初日に在庫が全てなくなってしまうブースも出るなど、各ブースで予想以上の売り上げがあったという。日本の一般的な縁日で展開する綿あめやフランフルトなどのフード、スーパーボール救いや輪投げ、型抜きなども楽しめるようにした。

 今年の開催意義について、主催した日本料理店協会の氷室利夫会長は「日本産食材の輸入については、香港でも大きな影響があるが、こうやってみんなで日本食を味わってもらい、日本文化を体験してもらう機会を提供できたことは大きな意味がある。当協会が、そのブリッジの役割を少しでも果たせれば」と話し、「開催中にも、自分たちも出展したいという多くの声を頂いた。また来年も開催できれば」と意気込みを見せる。

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