
イタリアやスペインの老舗レストランで経験を積んだイタリア出身のシェフLuca Marinelli(ルカ・マリネッリ)さんが手がける地中海料理店「Salon Des Refuses(サロン・デ・レフュゼ)」(9 Bridges Street, Hong Kong)が8月25日、香港・中環の必列者士街にオープンした。香港の飲食グループ「Black Sheep」が経営する。
イタリアやスペインの老舗レストランで経験を積んだイタリア出身のシェフLuca Marinelliさん
同店では、「Cuisine du Soleil(太陽の料理)」をテーマに、南フランスと北イタリアの海岸から届く魚介や旬の野菜、ハーブのほか、地元・香港の食材も使ったメニューを提供する。
毎朝、ルカシェフと弟子のゲイブ・チャン(Gabe Chan)シェフは鴨●洲(アプレイチャウ)の海鮮市場へ足を運び、「その日の最良の食材を探しに行く」という。仕入れた食材でディナーのメニューを決めるため、コースメニューに内容は毎日異なる。
ルカシェフは、イタリア・バレーゼ出身。幼い頃から「シンプルを特別にする料理」に魅了され、母から料理の基礎を学んだ後、イタリア料理界の巨匠・故グアルティエロ・マルケージ(Gualtiero Marchesi)さん指導の下、料理学校ALMAで学んだ。 3つ星「ウリアッシ(Uliassi)」をはじめ、ミラノの「サヴィーニ(Savini)」、スペインの「セナドール・デ・アモス(Senador de Amos)」などで研さんを積み、香港へと移り住んだ。
「地中海は世界で最も美しい海。私たちは毎晩、その魅力を料理を通してゲストに伝えている」とルカシェフ。店名の「サロン・デ・レフュゼ」は、かつてパリの芸術界で拒絶された画家たちが集い、後に伝説となった展覧会の名で、「その精神を受け継ぎ、挑戦と創造を重ねたいと名付けた」という。
店内は青とターコイズを基調に、キャンドルのともる空間に、貝殻の照明や海を感じさせる装飾をちりばめた。中央のオープンバーでは、シェフたちが目の前で料理を仕上げ、「臨場感あふれる」食体験を楽しむことができるようにする。
6席のカウンターでシェフの技を間近に楽しむ体験、キャンドルがともるマホガニーのテーブルなどで提供する特別コース「イン・シェフ・ルカズ・ハンズ(In Chef Luca’s Hands)」(1人888香港ドル)は、入店から退店まで、ルカシェフ自ら客をもてなす。小皿料理は2~3口サイズで、重くならずに会話が弾むよう工夫した。
前菜は、日本のフルーツトマトを使ったイワシのトースト「Iwashi」(208香港ドル)、タラモサラダ「Cod Tarama」(108香港ドル)、北海道産ウニのブリオッシュ(308香港ドル)、エビとイカのフリット「Prawn and Squid Fritti」(128香港ドル)など4種類を用意した。
ほかに、マグロのカルパッチョ「Bluefin Tuna Carpaccio 」(208香港ドル)、レモンやマンゴービネガーを使うキンメダイ「Kinmedai」(168香港ドル)、四川ピスタチオ添えたホタテのパスタ「Hokkaido Scallops」(228香港ドル)、南イタリアで作られる香辛料が利いた豚肉のソーセージ「ンドゥイヤ」とイカのパスタ「alla Chitarra」(248香港ドル)を用意した。
デザートには、イタリア・ミラノ風の伝統菓子にフランスのカスタードクリーム(クレーム・パティシエール)を組み合わせたデザート「Torta “Aurora”」(88香港ドル)やベリー系のソルベで仕上げた「Strawberry “Caprese”」(118香港ドル)なども用意する。
ワインリストはイタリアとフランスを中心に構成し、シャンパーニュや地中海の白ワインに加え、オレンジワインや軽やかな赤など、「個性的で親しみやすい」セレクションを取りそろえた。
営業時間は18時~。月曜・火曜定休。
●=月へんに利。