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香港から客室に犬を同乗させる特別チャーター便 年末年始を日本で過ごす

飛行機の客室で移動し、訪日旅行をする犬

飛行機の客室で移動し、訪日旅行をする犬

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 香港のペット旅行専門会社「Pet Holidays(寵物假期)」が12月24日、成田行きの特別チャーター便を運航した。貨物室ではなく客室に犬を同乗させ、飼い主と共に移動できるのが特徴で、20人と30匹が搭乗した。ビジネスジェットではなく、通常機材を使った成田行きのチャーター便は同社初の試み。

旅行での集合写真も

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 同社は香港航空の「愛寵齊飛(Flying With Pets)」プログラムの公式代理店として、ペット移民や海外旅行の手配を担ってきた。これまでもビジネスジェットを使った訪日チャーター便は展開してきたが、通常機材を用いることで料金は従来の15万香港ドル以上から9万香港ドル程度に抑えられ、利用者の裾野が広がった。今回の便は欧州から特別にチャーターした機材を使い、香港のビジネスジェット用ターミナルから出発した。

 香港では政府の最新資料によると、犬約22.1万匹、猫約18.4万匹と、計40万匹以上が飼育されているという。全世帯の約1割がペットを飼っている計算となる。政府も動物福祉の強化や「ペットフレンドリー社会」づくりを進め、公園や商業施設でペット同伴を認める動きも広がり、少子化や高齢化が進む中で、「ペットは家族」という価値観も定着しつつある。公共交通機関でも試験的にペット同伴を認める取り組みが始まっている。こうした社会的背景が、客室にペットを同乗させるチャーター便の需要を後押しした。

 併せて、香港から日本への旅行は特別なことではなく、2024年には訪日香港人数が268万3500人に達した。香港人にとって日本は身近な旅行先であり、東京だけでなく地方各地へと多様な目的地が選ばれている。そこに「ペット同伴」という新しい要素が加わることで、旅行市場はさらに広がりを見せている。同社の梁文韵さんは「現在のペット同伴旅行は東京、北海道、沖縄などが中心だが、手続きや宿泊などの手配ができれば地方エリアにもチャンスがある。今後も積極的に訪日の手配、商品も販売していきたい」と話す。

 「日本は需要があるが、省庁をまたぐ手続きが多く厳しさもある。それでも参加者には好評で、今年のツアーにも再参加希望が寄せられている」と梁さんは話す。クリスマスシーズンに合わせて企画した「雪景色をペットと楽しむ」特別ツアーも人気を集め、北海道を経由して船で移動し、東京のチャーター便に合流するケースもあった。

 北海道から入国した参加者の中には19泊に及ぶ長期滞在を選んだ客もおり、東京発着のチャーター便の利用としては7泊の商品を組んだという。「航空券のみを手配する利用客もいれば、ペット同伴可能な宿泊施設やレストラン、観光地を事前に手配するケースもあり、旅行スタイルは多様化している」とも。

 同社は2016年の設立以来、1万匹以上のペットの出入国をサポートし、100組以上の家族がペット同伴で海外旅行を実現してきた。コロナ禍前の2018年から「ペットと一緒に行く海外旅行」は注目を集め始めたが、同社では、今回の成田行きチャーター便を、こうした既存サービスの延長線上に位置付ける。

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