恒基兆業地産(ヘンダーソン・ランド)は2月19日、同社が推進する中環新海濱旗艦プロジェクト「Central Yards」に関連し、国際金融中心商場(IFC Mall)など中環駅周辺と中環フェリーターミナルとを結ぶ臨時歩行通路を正式に供用開始した。これに伴い、2007年から使われてきた既存の歩道橋は閉鎖され、解体される。
外側からみた臨時歩道橋。建設中の「Central Yards」につながる
新通路は旧歩道橋の接続点に隣接して設けられ、24時間稼働の空調システムを備えるほか、「芸術的要素を取り入れた」設計が特徴。単なる移動空間ではなく、「歩くこと自体が心地よい体験」となるよう、中環の歴史を説明するボードを用意したり、窓枠のようなデザインを採り入れるなどの工夫を凝らす。中環碼頭側は半開放式デザインを採用し、ビクトリア・ハーバーの景観や海風を感じながら歩ける構造で、都市と自然をシームレスに結び付け、ハーバーフロントの魅力を最大限に引き出す試みとなっている。実際は4分近く歩く必要があり、従来より1~2分余計に時間がかかるという指摘もある。
同通路は恒久的な施設ではない。Central Yards第1期商場の開業に合わせて撤去され、跡地は緑化された多機能海景プラットフォームへと再生される予定。将来的には商場内部の通路を通じて、より便利で快適にハーバーフロントとIFCを往来できるようになる。
Central Yardsは、恒基地産が中環海濱に構築する世界級のランドマークであり、都市の核と海を結ぶ「橋」を設計理念に掲げている。中環の金融街、大會堂、周辺コミュニティー、世界的に知られるビクトリア港を有機的につなぎ、市民・観光客・商業活動が交差する新たな公共空間を創出する構想。広大な緑化スペースを備え、都市の喧騒の中に憩いと交流の場を提供することを目指している。
中環のフェリーターミナルは2006年にエディンバラ広場(愛丁堡廣場)付近から現在の場所へ移転し、その後、新しいフェリーターミナルと郵政総局を結ぶ歩道橋が半年余りで開通した。2021年、政府は中環新海濱3号用地を入札にかけ、恒基不動産が508億香港ドルで落札。この歩道橋の一部区間が敷地範囲に含まれていたため、政府は当初、敷地外に仮設の歩行者天橋を建設し、開発完成まで代替とする計画だった。
しかし最終的に、開発業者は仮設通路のルートを修正し、プロジェクト内に組み込むことを提案。これにより2032年の完成まで使われることになった。恒基によれば、Central Yards第1期の商業施設が開業すると、市民は施設内通路を通じて中環フェリーターミナルとIFCを往来できるようになる。その時点で今回の臨時通路は撤去され、多機能な緑化プラットフォームへと改築される。
プロジェクトは2段階で進行し、第1期は今年第2四半期に上棟、2027年に開業予定。第2期は2032年完成を目指しており、長期的に中環の都市景観を刷新していく。単なる商業施設ではなく、文化・芸術・自然を融合させた複合的な都市拠点として、香港の国際的な魅力をさらに高めることが期待されている。