日本では飛行距離を競うイベントとして定着している「鳥人間コンテスト」だが、世界各地ではビジュアルとパフォーマンス重視の「Red Bull Flugtag(フルークターク)」が開催されており、今年は5月11日に香港で開催される。主催はオーストリアの飲料メーカー「レッドブル」で、中環新海濱 (New Central Harbourfront)に設け特設会場で開く。
フルークタークはドイツ語で「飛行日」を意味するが、同大会は1992年にオーストリアのウィーンでの開催を皮切りに世界中で100回以上開催され、仮装のパフォーマンスとインパクトある手作りマシーンが話題になり、延べ30万人の観客を魅了してきた。香港での開催は2010年に続き2回目。今年は前回の西九龍から中環の新ハーバーフロントに場所を移して開く。
これまで世界68 の都市で開催され、飛行距離の最高記録はカリフォルニアでの78.64 メートルだが、同イベントの評価は「飛行距離」よりもむしろ「機体のクリエーティビティー」「ショーマンシップ(見物客を喜ばせようとする心掛け)」の3つの基準で判断される。飛ぶ瞬間に機体の一部は空高く飛び、一部は急降下するなどのパフォーマンスも見どころの一つ。飛行距離は1メートルにつき1ポイント、機体とクルーのクリエーティビティーには最高で40ポイント、飛行前に30秒のパフォーマンスなどを総合して判断。力は人によるものだけが許され、モーターやバッテリー、伸縮性のゴムバンドなどを仕掛けることも許されていない。1チームは4人で構成。1人のパイロットと3人のグランドクルーを基本とする。
今回は300近いチームがエントリーし、40チームと5社のスポンサーチームが選ばれた。「マリオブラザーズ」に扮(ふん)した「孖寶打爆紅白機MARIO BREAK」や、スフィンクス型の「出埃及機 EXODUS」、香港に伝わる呪いの儀式で、高架下で見かける打小人(ダーシウヤン)をイメージした「打錯小人飛用鞋」など個性豊かなチームがエントリーしている。優勝者はマレーシア大会への参加渡航が授与される。
開催時間は13時~18時。入場無料。