第28回香港国際旅游展「ITE」開幕-日本からは約30の団体・企業

初日(業界日)の会場の様子。日本パビリオンには15年連続で出展する企業から今年初参加の企業・自治体までほぼ日本全国を網羅した顔ぶれ。

初日(業界日)の会場の様子。日本パビリオンには15年連続で出展する企業から今年初参加の企業・自治体までほぼ日本全国を網羅した顔ぶれ。

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 香港で毎年恒例の旅行博覧会「ITE」が6月12日、香港コンベンション&エキシビションセンターで開幕した。

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 1万5000平方メートルの会場に45の国と地域から650の企業、団体が出展。昨年よりは30ほど少ないものの、海外からの出展が8割を占め、アジアで最大規模の旅行博となっている。日本をはじめ、台湾、グアム、アメリカ、スイスなど常連のパビリオンに加え、ベルリンやチェコ、インドネシア、イタリア、マレーシア、スウェーデンなどが単独で初めてパビリオンを展開した。

 日本パビリオンの中で最も大規模な展開をしていたのは沖縄県ブース。8コマ分を使い、宮古島、石垣などの離島も紹介。「離島にも着目したのは今年が初めて」と沖縄県香港事務所の加藤貴士所長は話す。「ある旅行会社から『キャロットアイランド』と呼ばれる津堅島はどこにあるのか」という問い合わせが来たことさえあり、那覇からも遠い地点からさらに船で行く離島に興味を抱く香港人旅行客に驚き、また可能性を感じたという。

 沖縄に次ぐスペースで共同出展をした大阪観光局石井裕久さんは「たった1日しか開催されない天神祭の外国人向けの座席にも香港人は飛び付いてくれるのではないか」と、資料などを準備した。また、「今年の香港市場に向けては、大阪城天守閣をスクリーンに立体映像を投影する『大阪城3Dマッピングスーパーイルミネーション』の紹介にも力を入れたい」とも。

 また、昨年に引き続きJR各社、東京メトロ、東急グループなど、鉄道会社のブースも目立った。東武グループとして参加した東武鉄道田中広隆さんは「同じ場所を行って戻ってくる」という動きを避けたがる香港人に、鉄道利用とレンタカーをセットで紹介。「現在はレンタカーの返却は鬼怒川ほか一部地域に限定されているが、将来的には成田で返却できるようなシステムにしたい」と話す。JNTO香港の平田真幸所長が「これからの2年は市場拡大期」と話すように、日本を自由に旅行することが好きな香港人をはじめとする個人客からの要望に、鉄道・高速道路など各企業が新しい商品を作り、それらが受け入れられ始めた段階にあることを示唆する。

 同展示会への来場予定者は12日、13日の業界日に1万2000人程度、14日、15日の一般公開日には7万3000人を超えると予想されている。

 開催時間は12日・13日=10時~18時、14日=10時~19時30分、15日=10時~17時。12日・13日は業界関係者のみで、14日・15日は一般客も入場できる。入場料は、業界日=50香港ドル、14日=25香港ドル、15日=15香港ドル。今月15日まで。

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