香港経済新聞の2015年上半期PV(ページビュー)ランキング1位は、「香港に日本の高級果物を扱うデザート店-わずか7坪の店に香港女性が行列」の記事だった。ランキングは、今年1月1日から6月30日までに配信したヘッドラインニュースのPVを集計したもの。
依然として物価高騰が続く香港での飲食業の運営では、オープンと同時にのしかかる大きな固定費の負担に苦しむ企業も多い中、「i CREMERiA (イ・クレメリア)」は7坪におしゃれ感を凝縮し、日本各地の高品質な高級食材をたっぷりとデザートに使うことで香港女性の心を射止めた。
日本で大切に育てられた食材が海外の店頭に並び、その様子が直接伝わることで生産者は励まされより一層良いものを作る努力につながるというサイクルに、日本・香港を超えて各国の注目が集まる。同店はオープン後30を超えるショッピングモールから出店のオファーがあったといい、7月中旬にハーバーシティーに2号店をオープンする。
上位10位のランキングは以下の通り(カッコ内は掲載日)。
1. 香港に日本の高級果物を扱うデザート店-わずか7坪の店に香港女性が行列(1/14)
2.閉店情報に香港人が殺到-中華老舗の味が55年の歴史に幕(1/22)
3.香港タクシー車両の革命児となるか-日産が導入したミニバン型タクシーが走行開始(3/4)
4.香港のドラゴンボートレースで日本人チーム優勝 創設25年で初の快挙(6/29)
5.俳優のニコラス・ツェさんがクッキーショップ開業 店頭販売は1日18箱(5/28)
6.世界初ハローキティの中華料理店が佐敦に開店 健康志向の料理で(4/13)
7.香港政府、2015年の祝日を発表-イースターに大型休暇取得の可能性(5/1)
8.日本航空香港就航60周年-過去の客室乗務員の制服コレクションも(2/5)
9.香港セブンズ優勝はフィジー、日本は1勝5敗で実力差見せられる(3/30)
10.香港人が今薦める日本旅行プラン-日本各地の魅力をプレゼン(2/16)
昨年の年間ランキングではデモ関連の記事も多くランクインしたものの、今回は日系企業・日本ブランドの奮闘ぶりを伝える記事への注目が高かった。業界を問わない幅広いコンテンツがちりばめられるようにランクインしている。
日系企業が海外進出を考える際、比較的優先的に検討されることが多い香港市場。引き続き進出の様子を記録として残し、その後成功していく企業が現地でいかに努力をしているか、どのようなアイデアで勝負しているか、それらを支える人たちにも焦点を当てて、香港の動向を伝えていきたい。