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香港で世界3大映画・映像見本市「フィルマート」開幕 京都市ほか日本からも関係者多数

好調に商談を運ぶ京都市ブース

好調に商談を運ぶ京都市ブース

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 湾仔(Wanchai)の香港会議展覧中心(HKCEC)で3月14日、第20回香港国際影視展(Hong Kong International Film & TV Market=Filmart)が開幕した。

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 同展示会は、香港影視娯楽博覧(Entertainment Expo)の一つで、21日からは香港国際映画祭(HKIFF)も開催される。香港は昔から「東洋のハリウッド」といわれるほど映画産業が盛んで、世界に通用する作品を作り続けているだけでなく、それを支える映画産業全体のシステムも進んでいる。

 香港フィルマートは、米国の「フィルムマーケット」と「カンヌ国際映画祭」と並ぶ世界3大映画・映像マーケットの一つに数えられる。映画やテレビ番組のコンテンツの購入と販売、映画などのロケの誘致、撮影および放送機材の紹介、衣装、運営やマネジメント、資金調達、映画関係者によるセミナーなど、映画、テレビ番組、アニメ製作に関する関係者が一堂に会する。2015年は世界50カ国・地域から7100人が来場した。

 今年は開催20周年の節目に当たり、日本、香港、米国、イギリス、フランス、カナダ、韓国、シンガポール、ベトナム、インドなど世界30カ国・地域から800の業者がブースを構え、400を超える試写会(うち80作品は初上映)が関係者向けに行われる。今年のフィルマートはアニメとデジタルエンターテインメントに力を入れ、関連するパビリオンが30以上、プロデューサーも200人以上が集まった。2Dおよび3Dのアニメ、特殊効果、モバイル端末向けのアプリ、スマートフォン用のゲームなどを紹介している。

 日本関連は一般財団法人さっぽろ産業振興財団運営の「Regions of Japan」パビリオンと、日本貿易振興機構(ジェトロ)とユニジャパンの「ジャパン・パビリオン」が設けられ、「Regions of Japan」パビリオン」では3年連続出展の京都市が今年も個性豊かな出展社を取りまとめてブースを出した。地元のローカル局京都放送(KBS)、京都チームで参加する準キー局毎日放送(MBS)、制作会社「元気な事務所」、舞妓(まいこ)が司会する番組「恋舞妓の京都慕情」など京都色を出した番組を制作するケーブルのジュピターテレコム(J:COM)、出展作品がデルタ航空のビジネスクラスに採用された立命館大学など。

 3年前は字幕がないままの映像のみを持ち込みバイヤーから指摘されるなどしたが、現在では撮影時に将来の売り込みも想定して、映像と音を別に設定したりする工夫も行っているという。KBSは作品が完成していない番組のリーフレットを先に作って紹介をすることで、世界中のバイヤーの声を取り入れ、番組制作に生かすなどの柔軟性で毎年必ず制約にこぎ着けている。それぞれ成果がでるなか、MBSは香港での出展がメキシコの大手TV局で京都の伝統工芸や観光地を紹介しながら、番組内で訪日旅行ツアーを案内するインバウンド番組放送に繋がったという。

 開催時間は9時30分~18時(最終日は17時まで)。今月17日まで。

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