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第34回金像奨、作品賞は「黄金時代/The Golden Era」 日本人は受賞逃す

主演賞を取ったラウ・チンワン(左)とヴィッキー・チャオ

主演賞を取ったラウ・チンワン(左)とヴィッキー・チャオ

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 香港のアカデミー賞にあたる「第34回金像奨(香港フィルムアワード)」が4月19日、香港文化中心で挙行され、最優秀作品賞には許鞍華(アン・ホイ)監督の「黄金時代/The Golden Era」が選ばれた。また、最優秀映画音楽スコア賞に日本人2人がノミネートされていたが惜しくも受賞を逃した。

主演賞に輝いた2人

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 香港では毎年3月下旬から4月中過ぎごろまでの約1カ月間、香港影視娯楽博覧(エンターテインメント・エキスポ)が開催されている。「香港国際映画祭」「香港国際フィルマート」「香港アジアンポップ・ミュージック・フェスティバル」などの各種イベントが開かれているが、これらはエンターテインメント・エキスポのイベントの一つ。金像奨はエキスポの大トリを飾るイベントだ。

 最優秀作品賞にノミネートされたのは「那夜凌晨、我坐上了旺角開往大埔的紅VAN/The Midnight After」「香港仔/Aberdeen」「黄金時代/The Golden Era」「親愛的/Dearest」「竊聴風雲3/Overherard 3」の5作品。受賞した「黄金時代」は巨匠のアン・ホイが監督で、1930年代に活躍し、わずか31歳で亡くなった女性作家・蕭紅(シャオホン)の生涯を描いた作品。家庭の不幸、文壇での活躍、日中戦争に翻弄(ほんろう)された彼女の人生を丹念に描いた。ホイ監督はこの作品で最優秀監督賞にも輝いた。「作品に意義が深くあり、創造的であれば映画は完璧である必要はない」と5度目の受賞となったホイ監督は貫禄十分に語った。

 主演男優賞は「竊聴風雲3/Overherard 3」の劉青雲(ラウ・チンワン)さん。2010年からは11年を除いて毎年主演男優賞にノミネートされる名俳優だが、今回、2007年以来2度目の受賞となった。主演女優賞は「親愛的/Dearest」の中国の女優で日本人には「少林サッカー」でおなじみの趙薇(ヴィッキー・チャオ)さんが初受賞となった。助演男優賞は「竊聴風雲3Overherard 3」の曾江(ケネス・ツァン)さんが選ばれた。今でも日本メーカーの白髪染めの宣伝にも出る往年の大俳優が受賞したことで会場は大いに盛り上がった。助演女優賞はコメディー映画「金鶏SSS/Golden Chicken SSS」の王●之(イヴァーナ・ウォン)の頭上に。シンガー・ソングライターとして確固たる地位を築いている彼女が演じる方でも才能を見せた。

●=草かんむりに宛

 香港映画界において近年の日本人は音楽で活躍を見せているが、最優秀映画音楽スコア賞で「太平輪:乱世浮生/The Crossing Ⅰ」で岩城太郎さんが、「黄飛鴻之英雄有夢/Rise of the Legend」で梅林茂さんがそれぞれノミネートされていたものの、今回は選出されなかった。

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