幅広いジャンルの飲食店が並ぶ尖沙咀の赫德道(G/F., Soho Tower, 25 Hart Avenue, Tsim Sha Tsui, Hong Kong TEL 2723-0166)に6月13日、牛タン料理の専門店「牛たん大輔」がオープンした。店舗面積は約800スクエアフィートで、テーブル20席、カウンター7席の計27席。こぢんまりとしていながら、天井が高く、開放感を感じられる造りとなっている。
日本の牛タン店は語尾に「すけ(助)」と付ける店が多いが、同店では、運営するFFJ Co. Limted社のManaging Director青田大輔さんの名前にちなみ、「牛たん大輔」とした。以前、同グループの飲食店「定食のどらや」で牛タンメニューを入れたところ、香港人から人気が高く、メインである海鮮メニュー以外の中で不動の人気だったことから牛タン専門店を開こうと、3年前から計画し、オープンに至ったという。青田さんは「納得のいく」牛タンの味を研究するため、日本全国30店以上の牛タン店を食べ歩き、研究したという。
メニューは、ランチ、ディナーともに同じ内容。一番人気は「熟成とろ牛たん定食」(138香港ドル)。牛タン、自家製浅漬け、テールスープ、タン先のつくだ煮、麦飯のセットで、とろろ(20香港ドル)、南蛮味噌(3香港ドル)などのオプションを追加することもできる。牛タンは、1本の牛タンから18%しかとれず、最も油があって柔らかくジューシーな部分を使う。各テーブルには、6種類のスパイスをブレンドした牛たん大輔オリジナルの「塩」を置き、「塩」「レモン塩」「わさびじょうゆ」の3種類の食べ方を楽しめるようにした。テールスープは日本では一般的にあっさり風味の透き通ったものが多いが、香港人の嗜好(しこう)に合わせ、じっくり煮込んだ濃厚なスープに仕上げている。
そのほか、定食メニューでは、「ことこと煮込んだ特製タンシチュー定食」「牛たんスタミナ丼定食」(以上128香港ドル)、「じっくり煮込んだ特製タンカレーライス定食」(98香港ドル)を用意する。いずれのメニューも、肉がほろほろの状態に柔らかくなるまで何時間も丁寧に煮込まれているのが特徴。今後は焼き物系のメニューも増やしていく予定。白米は扱わず、全て「麦飯」を使う。飲食店で一般的に使われる炊飯器はサイズが大きく、保温時間に米の味が落ちてしまうため、やや小ぶりの炊飯器5台を稼働させ「おいしい状態」をキープするなど、こだわりを見せる。
「牛タンは仕入れ後、香港内にある自社の畜産加工場にて血抜き、熟成などの作業を施してから店へと運ぶ。お客さまの口に入るまでにさまざまな秘伝の技術を加えた。また、定食を好む香港人のスタイルに合わせ、夜も定食をキープ。サイドメニューもプラスし気軽に楽しんでもらえたら」と青田さんは語る。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~26時。