キャラクターや動物をかたどった点心を提供することで知られる「YUM CHA」が1月10日、4号店となる銅鑼湾店(2/F., Emperor Watch & Jewellery Centre, 8 Russell Street, Causeway Bay, Hong Kong TEL 2323 1288)をオープンした。
飲茶は家族や友人とテーブルを囲んで朝から楽しむという伝統的なスタイルであることから、食するのは昼過ぎまでが基本で、料理の種類自体にもそれほど大きく増えることは長年なかった。しかし、十数年位前からライフスタイルの変化で夕方以降も提供するレストランが徐々に増え始めた。
同店を運営する「Dining Workshop」は、香港のディズニーランド・ホテルやハイアット・リージェンシーで手腕を見せてきた若き料理人の葉駿文(Winson Yip)さんをエグゼクティブシェフに据え、「インスタ映え」する飲茶を次々と創作。2015年に尖沙咀(Tsim Sha Tsui)に1店舗目をオープンし、「インスタ映え」する飲茶が話題となり、中環(Central)、旺角(Mong Kok)にも支店を構えるまでになった。
銅鑼湾店は4185平方フィートで、8~10人用の個室4室を含む全168席。入り口はカスタード・クリームが入りまんじゅうで、同店の象徴的メニュー「睇住流●(Hot Custard Molten Buns)」を3つ重ねた巨大オブジェが入り口の前に立つ。同店は西洋と東洋の融合というコンセプトを掲げ、伝統的な調理方法を維持しつつもモダンな雰囲気を出すことに注力し、既存3店と同様に銅鑼湾店内は「楽しい」要素をちりばめる。六角形を組み合わせて蜂の巣のようにした同店を象徴する模様を床面の一部に使うなど工夫する。
料理は従来のメニューに加え、銅鑼湾店のオープンに合わせて新メニューを用意した。「花生老豆(Peanut Papa Bun)」(3個69香港ドル)はピーナツバター・ソースと白ごまが中に入ったまんじゅうで、表面にひげを付けてかわいらしさを演出しているという。ライスペーパーを使って具材を巻いて食べる飲茶の人気メニュー「腸粉」についても、「明太子腸粉(Mentaiko Rice Rolls)」(3個69香港ドル)を創作した。具材に明太子を採用し、ライスペーパーの代わりに卵を使い、オムレツのような料理に仕上げた。
オープンに当たり現在は、銅鑼湾にある「避風塘(Typhoon Shelter)」という船舶が台風から非難するための港に「避風塘料理」と言う形で発達した水上レストランをイメージした料理を提供する。大量のニンニクを使ったスパイシークラブ「脆蒜避風塘炒蟹(Fried Whole Crab with Dried Chilli Garlic Flakes)」(時価)や赤唐辛子と焦がしニンニクを使って味付けした大根餅「避風塘炒蘿蔔●(Sauteed Turnip Cakes) 」(69香港ドル)などもオーダーできる。カニをメインに、ルタバガ、長ネギ、ピーナツ、揚げパンの油炸鬼が付く粥「蜑家蟹粥(Fisherman’s Crab Congee)」(時価)も用意した。一部のウエーターのユニホームも昔のボートに乗る船員をイメージしたものにするなど遊び心も取り入れる。
営業時間は11時30分~22時30分。
流●=女へんに乃、●=米へんに羔