日本国在香港総領事館主催による「天皇誕生日祝賀レセプション」が12月4日、金鐘のアイランドシャングリ・ラで開催された。
レセプションは、香港の政府関係者、各国総領事館関係者、ビジネス関係者、教育・文化関係者、25年以上香港に住む日本人などが一堂に会し天皇誕生日を祝うもので、毎年開かれている。今年は約800人が出席した。
11月30日に着任したばかりの和田充広大使兼総領事は、香港で2回目の公式のあいさつが今回のレセプションパーティーの場となり、「香港は私にとって最初に訪れた外国の地であり、1984年の夏に中文大学で中国語を学んだのが、私の外交官人生のスタートだった」と香港に強い縁と思いがあることを言葉にした。続けて、この1年の香港と日本の関係を振り返り、3月に河野外務大臣の訪港、11月のキャリー・ラム行政長官の訪日など、2018年は日本香港関係にとって特別な一年だったとし、「キャリー・ラム行政長官の訪日の際には、日・香港間で共同文書が発出され、イノベーション、科学技術、教育などの分野で関係を強化していくことで合意されたことは極めて重要」と語った。災害についても香港から多くの支援を受けたことにも感謝し、まだ訪日客の数字が戻りきっていない東北への期待も寄せる。
来賓として招待された香港政府の陳茂波(ポール・チャン)財政長官は祝辞を述べると同時に、昨年は陳長官自身がアジア開発銀行年次総会に出席するため、そして今年は行政長官が日本を訪れたことに触れ、日本と香港の関係の深さについて話した。香港で事業を営む域外資本の企業数で日本企業は最多を記録する。日本の技術とパートナーシップをもち、テクノロジーのハブを目指すこと、また2019年は、「日本香港観光年」であることにも言及し、より関係の強化を深めていきたいとした。
乾杯用として提供された神戸ワイン「印路(いんじ)シナノリースリング」をはじめ、岩手、福島、福井、栃木、鳥取、福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄、神戸市の12自治体と日本食鳥協会がブースを構えた。岩手はホタテを、栃木はイチゴやアイスキャンディー、九州各県は各地のブランド牛をしゃぶしゃぶやステーキにするなど、それぞれの食べ方で会場をにぎわせ、併せて酒や焼酎なども振る舞われた。