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香港・中環にラーメン店「CUBISM」 大阪への逆輸出構想も

香港からしかけるラーメン店

香港からしかけるラーメン店

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 2人のラーメンシェフが生んだラーメン店「立体派(RAMEN CUBISM)」(Basement, Yuen Yick Building, 27-29 Wellington Street, Central, Hong Kong Tel: 2399 0811)が1月11日、中環(Central)にオープンした。

「立体派(RAMEN CUBISM)」店内の様子

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 林隆臣さんと松村貴大さんが手掛けたもので、経営は茘枝角(Lai Chi Kok)にある商業施設「D2 Place」で日本料理店の「鵜舞」、スペイン料理店の「Rustico」などを手掛けているBird Kingdom Group。同グループの丁冠徳(Eric Ting)CEOは「知り合いを通じて2人と知り合ったが、これは新世代のラーメンだと感じ、2人のタッグによる世界初の店を香港でオープンしてもらった。この後、マカオと大阪に進出する予定」と香港初のラーメン店が大阪に近い将来逆輸出する構想があることも明らかにした。

 林さんは大阪の塚本駅で「創作ラーメンStyle林」を経営しているほか、ヤフージャパンの特別企画で東洋水産の提供による「第10回次世代ラーメン決定戦」コンテストで優勝した実績を持つ。松村さんは「人類みな麺類」「くそオヤジ最後のひとふり」「世界一暇なラーメン屋」など話題のラーメン店を、大阪を中心に展開している話題のラーメン職人だ。2人ともまだ31歳と若いラーメン店主が今やラーメン激戦区となった香港で勝負するが、丁CEOは「2人が交互の来港することでラーメンの質を落とさないようにする」と話す。

 店舗面積は1200平方フィートで、席数は29席。コンクリート打ちっぱなしの壁と木製のテーブルなどで、あまり手を加えないシンプルなインテリアにした。外観には2人の料理人やラーメンなどの絵をロシアの芸術家、セルゲイ(Sergei Rozhnow)さんに依頼。最近、SOHOエリアの一部は香取慎吾さんの絵などに代表されるように絵を施す外壁が増えているが、同店の外観もその流れを受けた印象だ。ロケーションも有名中国料理店「鏞記(Yung Kee)」の斜め向かいという好立地で、ランチ時はすでに行列ができる店になっている。

 スープのベースは6時間かけて作るもので、京都の丹波の鶏、昆布など天然素材にこだわって作っているという。麺も専用機械を導入するほか、香港の水が日本と異なることから軟水に変えられる機械も導入。日本以上に多湿であることから湿度を一定に保つため専用の倉庫も新たに作るなどラーメン作りに妥協しない姿勢を見せる。

 「特級白湯(Premium Cubism)」(118香港ドル)は、通常のラーメンの器よりもかなり大きな特製の器(700香港ドル相当)に巨大なチャーシュー3枚、卵、長ネギなどを載せたもので、見た目はチャーシューに圧倒されるが、実際にはマイルドな味に仕上げている。「海體の鳥ラーメン」(88香港ドル)は9種類のしょうゆをブレンドして作ったラーメンで、分厚いチャーシューを別の皿に盛って提供する。「天方の鳥スパイスラーメン」(88香港ドル)はスパイスが器全体に広がり、色もスープとスパイスの影響で全体的に黄みがかっている。テチキンのそぼろがラーメンの中央に載せられている同メニューは、日本スタイルの新しい坦々麺の味に仕上げた。

 営業時間は11時~23時(金曜・土曜は24時まで)。

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