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香港に進化系ベトナム料理店 伝統パン・バインミーをタコスとして提供

随所にベトナムの工芸品を取り入れた店内

随所にベトナムの工芸品を取り入れた店内

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 プライベートキッチン「TBLS」や湾仔の「Quest by Que」のシェフを務めていた クエビンダン(Que Vinh Dang)さんが2年半のブランクを経て、上環にコンテンポラリー・ベトナムレストラン・バー「Nhâu(ニャーウ)」(12 Circular Pathway, Central, Hong Kong Tel: 3612 4568)をオープンした。

タコスとなったバインミーのトルティーヤはとうもろこしではなく米からできている

 ニューヨークで生まれ育ち、伝統的なフランス料理の修業から料理人としての道を歩み始めたダンさんは、ロッコ・ディスピリトさんやジェフリー・ザッカリアンさんなどのセレブシェフの下で修業を積んだ後、来港。「TBLS」「Quest by Que」をオープンし話題を呼んだ。既に2店は閉店しているが、ダンシェフが同店で提供していた西洋とアジア両方のエッセンスを取り入れた独特の料理は地元誌などでも高く評価されていた。両店共コース料理を提供していたが、今回の店では初めてシェフのルーツであるベトナム料理にフォーカスし、アラカルトで提供する。

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 45席を設けた店内にはベトナムの工芸品を随所に取り入れ、カジュアルかつ温もりのある空間に仕上げている。壁と床に使った手塗りのタイルはベトナムの伝統工芸でホーチミンから取り寄せ、黄色を基調としたのはベトナムの建物によく使われる色を採用したからだという。籐(とう)でできた椅子はフランス統治下のコロニアル・ベトナムを意識し、店の外壁に使ったレンガはベトナムの建築現場で使われるものを並べた。コテコテのベトナム感を演出するのではなく、「さりげなくシックにベトナムの美学と歴史を表現した空間を作り上げている」という。

 店名の「Nhâu」はベトナム語で「一緒」を意味し、酒に合わせた料理、つまり酒の「あて」を指す。酒と食事を一緒に楽しむ日本の居酒屋のようなダイニングが今回のコンセプトだという。「ここでベトナム料理の可能性を示し、いかにユニークな展開を楽しめるかを伝えたい」と話すダンさん。香港には数多くベトナム料理店が存在するが、そのほとんどがベトナムを代表する麺料理フォーや生春巻き、フランスパンに具を挟んだバインミーなどの人気メニューを提供する店一辺倒。そんな飽和状態のベトナム料理店市場に「Nhâu」は新たな風を吹き込む。

 ダンさんのお薦めメニューは、メキシコ料理のタコスをバインミー風味に仕上げ、とうもろこし粉ではなく、米で作ったトルティーヤ生地で提供する「Banh Mi Rice Tacos」(3個・120香港ドル)や牛のひき肉とキンマの葉をペースト状にし、混ぜたものを牛すじのクリスピー揚げに載せて食べる「Bo La Lot Tartare」(150香港ドル)、ローストしたカリフラワーに豚肉とポークフロス、ニンニクを甘辛ダレで絡めた「Roasted Cauliflower with Caramelised Pork Koh Quet」(140香港ドル)、ベトナムから仕入れた魚醤を使うストリップロイン・ステーキ「40n Fish Sauce Dry Aged Grass Fed Striploin」(140香港ドル)など。

 営業時間は17時30分~22時30分。日曜、月曜定休。現在はソフトオープニング中のため、アルコール類の持ち込みは無料。

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