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BBCラジオ人気番組の巡回展が香港に 大英博物館のお宝100点展示    

古代都市の工芸品「ウルのスタンダード」を鑑賞する政務司司長の張建宗さん(中央)ほか、オープニングセレモニー出席者

古代都市の工芸品「ウルのスタンダード」を鑑賞する政務司司長の張建宗さん(中央)ほか、オープニングセレモニー出席者

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 沙田の香港文化博物館(1 Man Lam Road, Sha Tin, Hong Kong)で5月18日、今年の大型展示の一つとして「A History of the World in 100 Objects from the British Museum(大英博物館展-100のモノが語る世界の歴史)」の一般公開が始まった。それに先駆け、17日に同館でオープニングセレモニーが開かれた。

かつて奴隷貿易に使われた「マニラ」と呼ばれる銅製の腕輪

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 康樂及文化事務署と大英博物館理事会の後援、香港文化博物館と大英博物館が主催する同展のオープニングセレモニーには香港文化博物館館長をはじめ、駐香港のイギリス大使、大英博物館関係者、香港特別行政区政府政務司司長の張建宗さんがゲストとして登場。張さんはセレモニーで「今後も香港政府は芸術と文化の育成と発展において中心的な役割を果たしていく」と述べた。

 同展はBBCラジオと大英博物館による共同企画で、2010年1月より100回にわたり放送された人気番組「A History of the World in 100 Objects(100のモノが語る世界の歴史)」から派生した世界巡回展。アブダビ、台湾、日本、オーストラリア、中国などで開催されている。元となったラジオ番組は人類の文化遺産の殿堂として世界中のあらゆる地域と時代を網羅した700万点に上るコレクションを誇る大英博物館の収蔵品から100個を厳選し、毎回1つを紹介。それらを通じて200万年に上る人類の歴史と文明をたどり読み解いたもの。同企画を通じて、大英博物館は毎年優れたプロジェクトを行ったイギリス内の大小の博物館、美術館、ギャラリー一つを表彰する「アート・ファンド賞」の2011年度版を受賞している。

 幅広い年代と地理的エリアから選ばれている展示品に含まれるのは、アフリカで発見された人類初の石器道具や最初の都市の存在を示すシュメールの古代都市「ウル」の遺跡から出土した工芸品「ウルのスタンダード」、貨幣の機能を果たし、奴隷の売買に使われた「マニラ」と呼ばれる銅製の腕輪、進化論を説いたイギリスの自然科学者チャールズ・ダーウィンが乗船しガラパゴス諸島などの調査を行ったビーグル号のクロノメーター、葛飾北斎の名所浮世絵揃物「富嶽三十六景」全46図中の一つ「神奈川沖浪裏」など大英博物館が誇るコレクションの数々。現代を代表するアイテムとしてはクレジットカードやソーラーランプと充電器に加え、イギリスを代表する現代芸術家によるLGBTの権利の問題を扱ったエッチング作品「退屈な村で」などのアート作品も紹介する。

 同展と並行し、館内の「Education Gallery」では、香港にまつわる100の歴史的アイテムを展示する。

 開館時間は10時~18時(祝日は19時まで)。火曜休館。入場料は、大人=10香港ドル、子ども・高齢者=5香港ドル。9月9日まで。

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