香港の飲食集団「Pirata Group」は7月25日、モダン日本料理「Honjo」(1/F, Hollywood Centre, 77-91 Queen’s Road West, Sheung Wan TEL 2663 3772)をオープンした。7月中旬にオープンした手巻きずし店「TMK」と同じ場所に位置する。
1950年代を彷彿とさせる店内は日本に魅了された人物の自宅という設定で、4つのダイニングエリアに分かれ、最初に通るエリアを「Tin Toys Lobby」と名付けた。架空のオーナーのコレクションを展示した部屋で、ブリキのおもちゃのコレクションに加え、新旧世界のワインや日本のウィスキーが並ぶ。続く「Safari Room」はオーナーがエキゾチックな旅先より持ち帰ったじゅうたんやビンテージのシャンデリアなどを飾る。「Red Armoury」は、オーナーの日本の武士への憧れを具現化した部屋で、道場をモチーフに剣道の防具を飾っている。「Blue Suite」の中央には大きな長テーブルを配置し、大人数での食事に適したエリアとなっている。書斎のような雰囲気を出しながら、「ちょうどいい派手さ」に抑えたという芸術品のような家具が、食事中の客の目を楽しませる。
インテリアだけでなく、日本料理をベースに世界の料理を融合させたという「新しい日本料理」も同店の特徴。かつて海外の日本料理といえば、一品料理から麺類、すしや刺し身、天ぷら、鉄板焼きなどを一通り提供する店がほとんどだったが、最近では香港の「日本通」化が進み、ラーメン店、すし店、天ぷら専門店など、職人による店であることをアピールするかのような専門店化が進んでいる。同店では、日本文化に理解を示しながらも日本好きの人物の自宅という設定もあるため、さまざまなメニューを取りそろえる。
メニューは前菜「Small」、生ものや冷菜の「Raw(生物)」、焼き物や煮物などをそろえた「Hot」、同店ならではのユニークな組み合わせが目白押しの「Tempura」、同店主力の「Sushi & Sashimi(刺し身)」とサイドメニューから成る。「Raw」の「お薦め」は炙(あぶ)ったテンダーロインを四川風オイルとTangyなショウガとネギのサルサをかけた「Iberico」(120香港ドル)とチョリソーオイル、旭ポンズ、クリスピーなキヌアとネギをのせた「Wagyu」(150香港ドル)。「Tempura」からはマーマレードソースを添えたカマンベールの天ぷら「Camembert」(110香港ドル)。みそディップと提供するロブスターの天ぷら「Lobster」(420香港ドル)、トリュフしょうゆを添えたブロッコリーニの天ぷら「Broccolini」(80香港ドル)など。ほかにも赤身から中トロ、大トロをすしと刺し身で提供する「Hong Maguro」(490香港ドル)やシーバスのネギペスト、ごま油の昆布の包み焼きに照り焼きディップを添えた「Whole Seabass」(380香港ドル)なども「試してほしい一品」だという。組み合わせ方などに迷ったら「The Dreamer」(680香港ドル/人)と「The Traveller」(980香港ドル/人)の2種類のコース料理から選ぶこともできる。
店内にはバーエリアも設け、200種類以上をそろえた新旧世界のワイン、日本酒やカクテルを用意している。
営業時間は18時~23時(金曜・土曜は23時30分まで、バーは24時まで)。月曜定休。