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香港で空き物件に税金をかける空置税、立法会で審議へ

香港の空き物件に税金をかける方向で審議に入る

香港の空き物件に税金をかける方向で審議に入る

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 香港政府は9月13日付けの官報に「2019年差餉(修訂)條例草案(Rating (Amendment) Bill 2019 gazetted」を掲載した。これは空き物件について税金をかける「空置税」を創設するための改正案で、少しでも住宅供給量を市場に増やすことで不動産相場を引き下げようというのが狙いだ。

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 空置税は2018年6月29日に林鄭月娥(Carrie Lam)行政長官が提唱したもの。慢性的な住宅不足に悩む香港政府は、公営住宅の建設に加え、経済に影響を与えない程度に不動産価格が下がる方策を考えていた。

 慢性的な需要過多という香港の不動産市場は、大家が交渉で主導権を取ることが多い社会構造となっている。貸し手は不動産価格が下落してもそれは一時的で、全体的には上昇していくことを理解しており、借り手が見つからず一時的にオーナー自らがローンなどを支払ってでも市場価格を下げないために強気の値段を提示してきた。自分の条件をある程度受け入れる人を待つことをいとわない大家が少なくなく、借り手が見つかってから投資分を回収すればいいと考えることも多い。つまり、不動産物件を持たない多くの香港市民にとっては、不動産価格が高止まりすることを意味している。

 そこで政府は、不動産税(レーツ)の200%の空置税を徴収することで、オーナーが空き物件をキープしておくのをやめさせようと考えた。
 差餉物業估価署(Rating and Valuation Department)の「香港物業報告2019(Hong Kong Property Review 2019)」よると、2018年の個人住宅の空き率4.3%。プライベートオフィスは甲級(Grade A)が8.7%、乙級(Grade B)が9.0%、丙級(Grade C)が7.2%で、工場用物件は9.3%だった。

 政府は、特に新規の住宅物件を完成後早く市場に放出されるようにしたい考えだ。開発業者は、占有許可証取得後12カ月以上を経過してしまった新築住宅物件について、香港政府に対して毎年、物件の状況を報告する必要がある。不動産物件がまだ成約していない場合と、過去12カ月で6カ月以上貸し出していない物件が課税対象となる。ただ、ホテル、学校、教職員宿舎、学生宿舎、病院、老人ホームなどは適用除外とした。デベロッパーが虚偽の場合は、罰金10万香港ドル、禁固1年を課す考え。

 立法会が開会する10月に条例の改正案が提出され、本会議で審議される。立法会で通過した場合、約3カ月後に施行される。

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