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香港、平均寿命は男女共に世界一 4年連続

今年も世界一の平均寿命に輝いた香港

今年も世界一の平均寿命に輝いた香港

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 厚生労働省は7月30日、2018年の簡易生命表を発表したが、香港男性は前年比で0.47歳増の82.17歳、女性は同0.10歳減の87.56歳で、共に4年連続で世界一の長寿の地域となったことが明らかになった。

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 これは日本に関してのデータであるため、厚生労働省は香港がなぜ世界一になったのかという分析は行っていない。ただ、厚労省の数字から見ると男性は0.47歳増であることから、約半年も平均寿命が延びたということになる。一方で女性は世界ナンバーワンを保ったが前年より0.1歳ほど平均寿命が短くなっている。日本では平均寿命が延びて「人生百年時代」といわれることが増えたが、日本よりも長寿だった香港において女性が87歳半で平均寿命が減少した要因は不明ではあるが、来年の数値はどうなるのか注目される。

 一方、香港政府統計処は2019年7月26日に「香港的女性及男性主要統計数字」を発表した。それによると1986年から2018年までの間、人口は35%増加。特に65歳以上に限定すれば男性は230%、女性は175%も上昇している。統計処は出生率を発表していない代わりに新生児の実数を公表しており、2011年の9万5451人だったが数字は下がり続け、2018年は5万3716人にまで落ち込んでいるとした。香港は中国本土の人を中心に移民も受け付けているが移民だけでは高齢化社会になるのを遅らせることはできても、止めることはできないことが分かった。

 香港人の最大の死亡原因を見ると、ガン、肺炎、心臓病、脳血管病(脳梗塞、脳血栓)が多かった。ガンに絞ってみると、男性の場合1位が肺と気管、2位は肝臓、3位、結腸、直腸と肛門、4位が胃、5位が食道、6位が鼻咽。前年は無かった鼻咽が今回ランクインした。女性で見ると、トップが肺と気管、続いて結腸、直腸と肛門、3位に乳房となった。4位肝臓、5位が胃、6位はすい臓で、5位と6位の順位が入れ替わった。男性、女性ともに肺がん、肺炎と、肺に関わる死亡率が多いのが香港の特徴だ。毎日喫煙する人は2017年の時点で人口の約1割弱にあ当たる61万5000人で、喫煙率が高い男性は肺がんによる死亡率は女性の1.7倍の確率だった。

 日本人男性の平均寿命は同0.16歳増の81.25歳、女性は同0.05歳増の87.32歳と過去最高を更新し、世界順位では、男性が2018年同様に香港、スイスに次ぐ3位に、女性は2位を維持した。厚労省は「「悪性新生物『腫瘍』、心疾患及び脳血管疾患」を除去した場合の延びは、0歳では男6.70年、女5.55 年、65 歳では男5.46 年、女4.45 年、75 歳では男4.08 年、女3.63 年、90 歳では男1.72 年、女1.85 年となっている」と分析している。

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