香港のアート施設「大館」に11月7日、自家焙煎(ばいせん)したシグネチャーブレンドとユニークなコーヒーカクテルなどを提供するコーヒーバー「Between」(2/F, JC Contemporary, Tai Kwun Hong Kong, Central, Hong Kong)がオープンした。
歴史を感じさせる旧警察本部の跡地が生まれ変わった芸術的な環境の中、独自にデザインしたアート空間が誕生した。香港を拠点に活動する建築家デュオ「ESKYIU」によってデザインされた空間は3000平方フィートあるが、席間隔を広く取り配置する。白木のテーブルや真っ白な壁をはじめ、テラスには横並びで座れる籐の椅子を置くなどして、日本のカフェのように「ゆったりと過ごせる」カフェに仕上げた。
「Between」と呼ぶのは「Tai Kwun JC Contemporary」の1階と3階の間の場所にあるため。アーティストと客、アートと生活といった2項対立の概念を同じ空間の中であいまいにすることをコンセプトにする。カフェにとどまらず、イノベーション、サスティナビリティー、アート、テクノロジー、ウエルネス、ビジネスなどをテーマとしたプログラムやワークショップも提供していく予定。
コーヒーメニューのうち同店のハウスブレンドコーヒー「No.10」は、ホンジュラス産とエチオピア産の豆を使い、酸味と甘みのバランスを取った。持続可能性への取り組みを考慮して作られたコーヒー豆は、自社ブレンドのものや季節によって異なる香りのものまで、100グラム単位で販売する。
コーヒー以外でも、健康への関心が高まっていることを背景に、「ターメリックラテ」(50香港ドル)と「セサミマウンテン」(68香港ドル)などのヘルシーなドリンクを用意。ココナツミルク、アーモンドミルク、豆乳、オート麦ミルクなども要望に応じて提供する。
ヘッドバリスタであるザック・ウーさんは、コーヒーをベースにしたドリンクとカクテルの両方で、新しいフレーバーを生み出すことに情熱を注ぐ。ザックさんは2018年、香港コーヒーイングッドスピリッツチャンピオンシップで3位に入賞した実力の持ち主。2017年ワールドカップテイスター選手権の世界チャンピオンでもあるコーヒーロースターのロク・チャンさんも店頭に立ち、豆のバランスを大切にしながらアロマとフレーバーを引き立てる。
ドリンクメニューに加え、日本のカフェをイメージした料理も提供する。ランチタイムはセットメニューとして「北海道産ゆめぴりか」「漬物」「海藻サラダ」を付けた定食を用意。「トンカツ定食」(158香港ドル)や「うなぎ定食」(178香港ドル)にはハマグリのみそ汁を付ける。
ほかにもカフェメニューとして、ワカメ、マヨネーズと鶏肉をあえた「チキンサンド(68香港ドル)」、セイヨウアサツキとマヨネーズを使った「タマゴサンド」(58香港ドル)などのサンドイッチメニューに加え、ベジタリアン向けの「ケールと和風卵とブロッコリーのサラダ」(58/88香港ドル)、「ツナと大根ときゅうりのサラダ」(68/118香港ドル)など3種類のサラダも用意した。「うにタリアテッレ」(258香港ドル)」クリーミーな「マッシュルームスパゲティ」(128香港ドル)などのパスタメニューも並ぶ。日本の黒豆を載せた「抹茶タルト」「ストロベリーシュークリーム」(以上58香港ドル)も人気メニューだという。
フード、ドリンク、アートの他にも、「Betweenブランド」のギフトやグッズも販売。Tシャツ、トートバッグ、再利用可能なコーヒーテイクアウト用タンブラー(黒と白)などもそろえる。
営業時間は11時~20時。火曜定休。