香港で人気のあるバー6店が2月3日、宮崎産のキンカン「たまたま」を使ったカクテルの提供を始めた。宮崎県香港事務所が企画したプロモーションの第2弾。第1弾のアフタヌーンティーに続き、そのまま生で食べることができるキンカンを使い、香港のバーが工夫を凝らしたカクテルが完成した。キンカンを丸ごとフリーズドライにしたり、遠心分離機にかけたりするなど、各店の個性が表れたカクテルに仕上がっている。
Tell Camelliaはテークアウト用でキンカンカクテルのギフトセットも用意
参加するのは「Quinary」「Ping Pong 129 Gintoneria」「Tell Camellia」「Penicillin Bar」「The Pontiac」「The Wise King」の6店。新型コロナ肺炎措置によりバーライセンスで営業する一部店舗のスタート日は規制緩和後になる。
「Quinary」のアントニオ・ライ(Antonio Lai)さんは、2015年にバーテンダー競技会の最高峰「World Class」で世界6位に入賞し、香港バー業界を「国際レベルに引き上げた」とされる最大の功労者で実力者。温かい玄米茶のベースにキンカン「たまたま」の果汁、タンカレーのマラッカジンとナンバーテンを加え、甘さ・苦味・辛みを巧みに調合したホットカクテル「Wild Spirit, Gold Heart」を考案。玄米あられとアップルウッドのスモークを足し、最後に種までフリーズドライしたキンカンを添える。
レトロ感のある「Ping Pong 129 Gintoneria」は、スペイン人オーナー、ホアン・マルティネス・グレゴリオ(Juan Martinez Gregorio)さんが世界中からセレクトした300種類以上のクラフトジンを集めている。「たまたま」を使って、それぞれ味わいの異なる3種類のドリンクを考案。ジントニックは19種類の花から作られたジンに標高1724メートルの水を使ったトニックウオーターとキンカンを合わせ、「パンチとすっきりとしたのど越しが特徴」だという。ほかの2種は少し趣きが異なり、日本のパフェをコンセプトにした「Gin Kumquat Parfait」は、つぶした「たまたま」にジン、キンカンシロップ、ハーブリキュールの「アペロール」を使い、メレンゲで表現。飾りのキンカンスライスとライムの皮を添え、「飲む度にキンカンの味と香りがあふれる一杯」に仕上げた。「Kumquat Sour」は、ジュニパーの香りが強いスペインの「ジンショリゲル」にライム・ジュースとキンカンシロップを使い、キンカンのシトラスを生かしたカクテルを創作。「キンカンの可能性は無限大」とホアンさん。
お茶をテーマにしたバー「Tell Camellia」はサンディープ(Sandeep Hathiramani)さんとガガーン(Gagan Gurung)さんの2人が2019年に創業。世界各地のお茶をカクテルと融合したカクテルを提供する。「たまたま」とウーロン茶、バーボン・ウイスキー、ベルモットロッソを混ぜ、隠し味に蜂蜜を使い、マンハッタンカクテルにほんのりキンカンとハーブの味をにじませる。テークアウト用ボックスも用意し、旧正月シーズンのギフト需要も見込む。
米国人カリスマ女性バーテンダーが率いる「The Pontiac」、開業わずか3年にもかかわらず、アジア50ベストバーで2年連続18位に輝く「The Wise King」のインド人オーナー、サンディープ(Sandeep Kumar)さんもオリジナルのカクテルを提供する予定。
2月28日まで。