中環の蘭桂坊に4月28日、モダン居酒屋「ROJI」(G/F 20A D’Aguilar Street, Central)がオープンした。伝統的な和食にフレンチテイストを入れたメニューを中心に、「少し軽食をつまみながら語らいたい人々が集まるような店にしたい」と考えオープンしたという。
店名は威靈頓街を越えて德己立街を上り、蘭桂坊のカリフォルニアタワー手前の右側にある細い仁壽里を入った突き当りにあるため、日本語で「路地裏」を意味する「路地」から店名を付けた。創業者のAgnes Mu(アグネス・ミュー)さんの両親が初めて出会い、住んだ場所、そして本人も頻繁に旅で訪れていた場所が日本だったことも影響している。
毎日空輸される新鮮な魚に加え、飾り付けに使うマイクロハーブなど、同店の料理に使う食材のほとんどが日本で収穫されたもの。一部、新界地区で収獲した野菜も使うことで、香港の農家も支援する。
ダイニングルームには、テーブル、長いカウンター、バーコーナー、そして半屋外のベンチなど、いくつかのスタイルの席を用意する。
前菜には、軽い焦げ目がわずかなスモーキーさを醸し出し、うま味を引き出すホタテ(138香港ドル)はブラウン・バター・ソースで仕上げる。これは「フレンチの影響を受けたもの」だと言い、日本のアスパラガス、大葉、ディルを添えて提供する。「トロタク」(158香港ドル)で、ネギトロとニラに黄身、漬物をのせ、のりと一緒に一口で食べることができるシェア向きのメニューにした。
「一押し」のメニューがトマト(98香港ドル)で、ユズ風味のドレッシングで味付けする。シャキシャキとした玉ネギのピクルス、大葉を添えて、「酸味と甘みを大切にした」という。日本の大アサリ(198香港ドル)は人気メニューで、日本酒と独自のだしのブレンドで調理したもの。七味唐辛子で味付けした後、長ネギの千切りをのせて完成する。
ほかにも、A4和牛(298香港ドル)は大葉ポン酢、白ダイコン、ベビーキャロット、ベビーコーン、スナップエンドウを添えるほか、タラバガニの足(248香港ドル)は、湯通しして、パセリと大葉を混ぜたこしょうをかけ、ライムを添える。ご飯物は2種類を用意。The Wagyu Box(248香港ドル)には、ミディアムレアに調理した和牛のスライス、クリーミーな絹ごし温泉卵、七味唐辛子、ガーリックチップをたっぷりと入れ、The Seafood Box (268香港ドル)は、ズワイガニの身とイクラ、マッシュルーム、クレソンを入れた。それぞれ赤酢とだしの利いた炊き込みご飯で、提供する際に混ぜ合わせる。
デザートには、溶かしたマシュマロ、ホワイトチョコレート、自家製のほうじ茶アイスで「バランスを取った」というWarm Brownie(148香港ドル)などを用意する。
ハイボールにも力を入れる同店。宮城峡ウイスキーを使った「クラシックハイボール」(95香港ドル)はシングルモルトのスモーキー香りとたるの果実の香りの「バランスを生かした」。サケティーニ(125香港ドル)は、ジンをベースにベルガモットで味を締め、フローラルなアッカビット、キャラウェイ、ディル、キュウリのライムで味のバランスを整えたという。
予約はできず、ウォークインのみ。営業時間はドリンク=17時~、ディナー=18時~。日曜定休。