香港各地にあるスーパーマーケット・チェーン「惠康Wellcome」が10月18日、ショッピングモール西寶城に香港最大面積の新店舗をオープンした。1945年に開業し、1964年以降デイリーファーム傘下の香港で最も長い歴史を持ち、従業員8000人を擁する320店に毎月1600万人以上の利用客がある。
新ブランド名「ウエルカム・フレッシュ」を店名に加え、店舗面積は5万スクエアフィート以上で、世界から集めた食料品や食材1万5000点を23のフィーチャーゾーンに分けて陳列する。地域の文化的要素を店舗空間に取り入れたユニークな装飾が特徴で、木材とアースカラーを基調とした店内は、それぞれのゾーンで色分けして表現。同じモチーフのイラストも描く。ブッチャー・ショップでは、ジューシーな豚肉が鉄製のフックにつるし、伝統的な赤い値札を付けるなどして本物の市場の雰囲気を醸し出すようにした。シーフード・ゾーンでは、水色と白のタイル、赤いランプの横には天井から漁網をつるし、伝統を現代にうまく組み込みこんだ。床に同社のカラーである赤のタイルを使うことで、店全体が活気あるポップな印象に仕上げた。
新鮮な商品に特化した「Wellcome Fresh」エリアには14のフィーチャーゾーンがある。新鮮な食材を扱う3つのゾーン、「フレッシュ・プロデュース・ゾーン」「ブッチャー・ショップ」「シーフード・ゾーン」では、世界中から旬の食材をリーズナブルな価格で販売する。
「ベーカリー」「ドライフルーツ&ナッツ」「ローカルスナック」の3つのゾーンでは、地元で作られたさまざまなスナックをそろえ、そのほとんどがオンラインストアでも購入できる。「フードストリート」には8つの調理済フードゾーンがあり、「慌ただしい生活を送る人々のために」総菜類を用意した。
フレッシュ・プロデュース・ゾーンでは、タイをはじめとする東南アジア、日本、韓国、オーストラリア、ヨーロッパ、アメリカのトロピカルフルーツや野菜を豊富に取りそろえ、同店のハイライトとしている。フランス産のチェリートマト「Saveol」やニュージーランド産のアボカド、持続可能な方法で栽培されたエンドウ豆の新芽などを用意した。オーストラリア産のDolciネーブルオレンジは同店限定商品となる。
さらに多様なニーズに応えるため、「地元産の有機農産物ゾーン」「水耕栽培ゾーン」も導入した。ほとんどの野菜は包装されていないため、好みの量を自由に決めることができる。包装を最小限にすることで、環境に優しく新鮮さも直接確かめることができる。
シーフード・ゾーンでは、100種類以上の天然魚介類と持続可能な養殖魚介類から食材を選び、専属シェフが客の好みに合わせて調理する。ノルウェーの天然タラバガニ、日本の高級ホタテ、アワビなど80種類以上の冷蔵・冷凍シーフードを輸入した。
昔ながらのブッチャー・ショップでは、ホルモン剤不使用のオーガニックポークを販売する。日本の鹿児島県産和牛、豚肉のほか、釜山、オーストラリアの120日グレインフェッドアンガスビーフなど、世界各地の有機・無添加の肉を用意した。同店限定のオーストラリア産のスロークックの温め済みパックや、日本産食材、その他のミールパックも用意し、数分で家庭料理を楽しむことができるようにした。
ほかにも豊富な生鮮品に加え、冷凍肉・魚介類ゾーン、香港製麺ゾーン、製菓・製パン材料ゾーン、ベジタリアンゾーン、ペットゾーンなど、家庭のニーズに合わせたゾーン展開をする。
開店を記念して、福袋も1日先着限定100個を20香港ドルで販売する。福袋には300香港ドル以上の商品が入っているという。120香港ドル以上の購買客には、より多くの賞品を獲得するチャンスやラッキードローに参加するチャンスも用意する。
営業時間は7時30分~23時。