香港でスーパーマーケット展開をするcity’super(シティースーパー)は6月17日、同社初の日本食レストラン「味蔵」(3/F sugar+, 31 Sugar Street, Causeway Bay TEL 2219 0738)を銅鑼湾の新ランドマーク「sugar+」にオープンした。
スーパー内のフードコートとしてではなく、離れた場所で独立した店として展開する。多くの和食店が乱立する中、同レストランはcity’superで取り扱う食材を使って展開することで、「その場で楽しんでもらうことに加え、食材へのイメージやアイデアを提供して、レストランにとどまらずまたスーパーマーケットでも購入してもらう」などスーパーマーケットとの相乗効果を目指してコンセプトが作られたという。
伝統的な日本建築とインテリアの景観要素をミックスしたモダンな空間に仕上げた同店。木製の柱や梁(はり)は、日本の伝統的な豆腐工場でよく見られる木製の足場をイメージし、カジュアルな和のスタイルに仕上げた。床から天井まで広がる大きなガラス窓からはビクトリアパークの緑が一望でき、喧騒(けんそう)を離れてリラックスできる空間を用意する。
蒸し料理(488香港ドル~798香港ドル)で提供する、30カ月以上飼育された日本の山形産A5等級「乙女牛」(798香港ドル)を看板メニューに掲げた。四角の木製のせいろに野菜を敷き、その上にさしが入った和牛のスライスを並べ、蒸気で蒸す。牛肉をシメジやマイタケなど日本の野菜と一緒に蒸し上げ、薬味を添え、和風のだしをベースにしたたれも用意する。メインの肉は「アメリカ産リブアイ」「北海道産豚ロース」(以上488香港ドル)も注文できる。肉を追加する場合はそれぞれ200香港ドル引きとなる。
佐々木孝男さんが毎日香港で作る新鮮な豆乳を使った「博多屋豆乳しゃぶしゃぶ」(798香港ドル)も同じく山形牛を味わうことができるメニュー。鍋の種類はほかにも、「鶏白湯」「自家製トマトスープ」「茅乃舎のかつおだし」などから選べる。これに博多屋の豆腐や、シメジ、シイタケ、白菜などを一緒に提供する。
「きんぴらごぼうサラダ」(88香港ドル)はサラダブランド「RF1」の人気メニューの一つで、製造の各段階でRF1が監修に入り、見た目にもこだわったという。「ちらし丼(6種)」(248香港ドル)はガラスの小さな器を6つ並べ、トロ、イクラ、タコなど旬の刺し身6種と新潟にあるcity’superの専用農場で採れた米を組み合わせている。
「和田萬黒胡麻(ごま)プリン」(42香港ドル)は、1883(明治16)年創業の老舗「和田萬」の黒ゴマペーストを使ったプリンで、できたての博多屋豆乳を添えるなど、デザートも同スーパーで販売する商品色を濃く出した展開で統一する。
city'superはかねてサプライヤーとしても多くの日本酒を取り扱うが、同店では4つの日本酒ブランドと日本酒シリーズを紹介する。今後は日本全国から取り寄せた70種類以上の日本酒を用意する予定。9月までに、日本酒のラインアップを充実させる。
メニューに記載されたQRコードを読み込むと、市内のスーパー「E-shop」でメニューに掲載されている日本の食材を購入できるようにもした。
営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~23時。