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香港のM+でコクヨがポップアップショップ デザインアワード紹介、絵本の販売も

M+内のおみやげショップの一部のエリアがKOKUYOポップアップショップに

M+内のおみやげショップの一部のエリアがKOKUYOポップアップショップに

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 香港の現代ビジュアル・カルチャー美術館「M+」(38 Museum Dr., West Kowloon Cultural District)で9月13日、コクヨのポップアップショップ「KOKUYO DESIGN AWARD pop up store」が始まった。

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 コクヨは現在、全世界から「KOKUYO DESIGN AWARD」への応募を募っている。これはプロダクトデザインの国際コンペティションで広く世界から提案を集め、優れた作品を商品化していく。昨年は国内外58カ国から合計1031点の応募があった。今年のテーマは「embrace(抱擁)」。「分離の時代にあって、人、人生、時代、地球をより身近なものにすることを目指してテーマを設定した」という。10月11日までエントリーを受け付け、その後、一時審査を経て来年3月に東京で最終プレゼンテーションを行い、優勝者には賞金200万円を贈る。これまでにも、「カドケシ」「なまえのないえのぐ」 「本当の定規」など20点の受賞作品を商品化してきた。

 今回は、昨年賞を獲得した作品や、これまでの受賞作品を応募の際の作品と実際商品化した商品を並べて展示する。昨年グランプリを獲得した「Flow of Thoughts」は、思考を整理するために作られた、ミニマリストのためのミニマムノート。白いノートを落書きのような線で埋めて、一部を道のように白い線を残すことで、「意味のある記憶を形づくりながら心の負担を減らすこと」をメッセージとした作品だという。

 優秀賞には日本からの作品が選ばれ、「トキヲクム」は、形や香り異なるお香ブロックを組み合わせ、1時間ごとをデザインする香時計。慌ただしく過ぎゆく日常の中で自分のリズムを取り戻してほしいという思いから生まれた。

 もう一点の優秀賞は、「描画で広がる質感の世界」と題した作品で、さまざまな質感の違いを描くことができる画材セット。性質が異なる同色の画材で並べることで、普段は意識していなかった「質感の世界」を広げることを目的とした作品に仕上げた。

 これらの受賞作品3点は、まだ商品化も決まっていないが、応募作品を展示することで、同アワードにより興味を持ってもらう仕掛けづくりとして展示している。

 ほかにも、食品ラップのように好きな分だけ紙を切って使えるロール型のノート「ペーパーラップノート」や、灰色の紙に黒と白の文字を書くというコンセプトで2018年に優秀賞を獲得した「白と黒で書くノート」など、過去の商品化されたもの14点も特別販売する。

 家具、文房具の製造販売を主に手がける同社は2007年、絵本の出版事業も始めた。「親子のコミュニケーション」「創造力育成」を事業テーマに、「かおノート」「おしゃれノート」をはじめとするワークブックや、「ミックス色鉛筆」「透明くれよん」をはじめとする画材を販売しているが、これらをポップアップショップにも持ち込んだ。「蛍光くれよん」は、下絵を生かして、グラデーションのように表現できたりブラックライトを当てれば蛍光に光ったりする。

 ページめくりやコラージュ、塗り絵などのインタラクティブなデザインで、子どもたちが小さな指で世界を探検し、創造力を発揮できるよう工夫を施す身近なものの紹介や創作活動、日本語の学習などにも活用できる。

 白い紙に押された凹凸のエンボス加工をクレパスや塗り絵ペンで色を塗ることで、の凸やエンボスを再現してカラフルな絵を描く「凸型ぬりえシートセット」も紹介。野菜、果物、乗り物、デザートなどさまざまなテーマがあり、それぞれのテーマには豊富なイラストが描かれている。ほかにもカラフルで日本的なデザインの絵本40冊以上をそろえた。

 開館時間は11時~19時(金曜は22時まで)。月曜休館。10月16日まで。

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