香港の老舗スペイン料理店「Ole Spanish Restaurant & Wine Bar」(1/F, Shun Ho Tower, 24-30 Ice House Street, Central Tel 2523 8624)が9月29日で24周年を迎え、週末のブランチメニューを一部変更した特別メニューの提供を始めた。
競争の激しい香港、さらに金融の中心地中環で1998年の創業から同じ場所で営業を続けている同店。オーナーのカルメロ・ロペス(Carmelo Lopez)さんは日本に住んでいたこともあるといい、昔から日本人客も多い。
店内は入り口付近の白を基調とした明るい雰囲気の空間と、店の奥にスペインの色でもある赤と黄色を基調とした伝統を感じさせる2つの空間があり、それぞれ違った趣で食事を楽しむことができるようにする。奥のダイニングエリアでは、壁にスペインの風景画を飾り、スペイン製の陶器なども並べる。らせん階段などもあり、太い木製の梁(はり)などを使うことで、スペイン建築の要素も感じさせるようにする。
かねて週末にブランチメニューを提供してきたが、一部メニューを変え、24周年の特別メニュー「24th Anniversary Spanish Weekend Brunch」として、シェアできるタパス6品、メインディッシュ1品、デザート1品を含む全8品を様498香港ドルで提供する。
着席後、各テーブルに6種類の伝統的なタパスを順にサーブ。タパスには、ニンニクが利いたエビのアヒージョ、ジャガイモを土台にしてスペイン産の柔らかいタコをのせた一口サイズのタパス、パドロンペッパーには、ナッツ、パプリカとトマトのうまみを煮詰めたロメスコソースを添え、スペイン産イベリコハムとトマトのピューレをのせたパン、南スペインの伝統的な料理であるイベリコ豚のハーブローストなどのタパスなどを用意した。ほかにも、ニンジンとネギを弱火で柔らかくなるまで煮込み、ブランデー、トマトソース、白コショウとたっぷりのクモガニの身を混ぜ煮込んだ「チャングーロ」も登場。
メインディッシュは、新メニュー「赤エビのパエリア」のほか、「子豚のロースト セゴビア風」「スペイン産タコのマリネ」(68ドル追加)など、バラエティー豊かなメニューから選べるようにした。
今回初めて提供する「赤エビのパエリア」はウニも使ったパエリアで、シグネチャーのパエリアをエグゼクティブシェフ、ジーザス・パスクアルJesus Pascualシェフがが24周年記念ブランチのために特別に考案したメニューだという。
他のシーフードパエリアとは異なり、ジーザスシェフはまずエビのスープを作り、さいの目に切ったイカとエビを米と一緒に炊き上げるレシピにした。エビのスープで炊いた米は、「一粒一粒が魚介類のエッセンスと香りを吸収し、はっきりとした味の層と複雑な食感が特徴」だという。パエリアの上には、強火でグリルした柔らかいスペイン産赤エビをのせる。レモン汁をかけ、自家製のウニのアリオリを混ぜて食べることを勧める。
デザートにも、スペインの伝統的なラインアップを用意。もともと人気がある「洋ナシの赤ワイン煮」や「スペイン風チュロスとホットチョコレート」に加え、新たに「焦がしレモンタルト」も用意した。
同店人気の理由の一つに、ブランチに「飲み放題」(2時間制)を追加することができる点。ソフトドリンクと季節のジュースは118香港ドル、1人当たり198ドル追加でカヴァシャンパンとサングリア、268香港ドル追加で、これに加えてビールやワインなども飲み放題で提供する。
ブランチの提供は土曜・日曜・祝日の11時30分~13時30分、1時45分~15時45分。