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将軍澳にトンネルと大橋完成 交通利便性向上、展望台とサイクリングロードも

2018年7月に起工。全長1.8キロの将軍澳跨灣連接路が開通へ

2018年7月に起工。全長1.8キロの将軍澳跨灣連接路が開通へ

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 九龍東部の藍田(Lam Tin)から将軍澳(Tseung Kwan O)を結ぶ「将軍澳-藍田隧道(将藍隧道)/The Tseung Kwan O-Lam Tin Tunnel(TKO-LTT)」と将軍澳と日出康城(Lohas Park)一帯を結ぶ「将軍澳跨灣連接路(跨湾連接路)/the Cross Bay Link, Tseung Kwan O (CBL)」が12月11日、開通する。香港政府が11月14日、明らかにした。トンネルと橋の開通により、特に香港島(Hong Kong Island)との間の利便性が向上する。

橋の上には車通行用の道路とサイクリングロードがある

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 将軍澳や日出康城は、沙田(Shatin)のように香港政府が人口増加に対応するために戦略的に開発した住宅街で、現在も人口が増え続けている。人工的にできた新しい街であるため、きれいで、整備されている。

 これまで香港島から日出康城に向かう場合、東区海底隧道(Eastern Harbour Crossing)を走り、九龍側に抜けた後、藍田側へ左に曲がる形で北上。その後、将軍澳道(Tseung Kwan O)とのインターチェンジで東に向かい、坑口(Hang Hau)を抜け、同地に到着するという流れだった。

 今後は、東区海底隧道を走り九龍側に出た後は、これまでのように左折せず、直進(=右車線)する道路を新設した。この道路は、照鏡環山(Chiu Ken Wan Shan)と呼ばれる、山をくりぬく形で南東側に向かうトンネル(=将藍隧道)となる。トンネルの出口は将軍澳(Junk Bay)の海で、トンネル出口から日出康城までを結ぶ海上橋(=跨湾連接路)を渡って到着する。

 東区海底隧道と将軍澳との結ぶ路線は慢性的な渋滞で平均交通量が想定よりも40%も多いときもあった。香港政府によると、これまでの所要時間は15分だったが、一気に5分に短縮される。東九龍の中心都市の一つである観塘(Kwun Tong)と日出康城の間は最大で20分もの時間短縮になると試算している。

 将藍隧道は総事業費151億香港ドルで、2016年7月に起工。全長3.8キロで、そのうち2.2キロは片側2車線のトンネル。通行無料で、制限速度は時速80キロ。

 一方、跨湾連接路は、事業費56億香港ドルで、2018年7月に着工した。全長1.8キロでうち1キロが海の上を走る。海面から橋までの高さは約17メートルで、こちらも無料。跨湾連接路と調景嶺(Tiu Keng Leng)とを結ぶ連絡橋も併せて造ったほか、歩道、サイクリングロード、展望台も設置し、海や将軍澳市街などの景色を海上から眺めることができるようにした。

 同橋完成により、日出康城~プロムナード~将軍澳~調景嶺~跨湾連接路~日出康城という全長5.5キロのサイクリングロードも併設する。将軍澳南部にサイクリングロードの一部をショートカットできる全長150メートルの「南橋」も新たに架けた。

 海上橋であるため風速25キロで歩行者と自転車は基本的に橋で立ち止まることができなくなり、風速40メートルで歩行者専用道路と自転車専用道路は通行停止となり、車は減速しなければならない。

 将藍隧道と跨湾連接路の開通に伴い、将軍澳と大埔工業邨(Tai Po Industrial Estate)、将軍澳工業邨と?湾西駅(Tsuen Wan West station)、坑口(北/Hang Hau (North))と長沙湾(Cheung Sha Wan)に5つのバス路線も新たに追加する。

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