香港・中環のレバノン料理店「Sumac」(8 ? 9 Glenealy, Central, Hong Kong)が4月27日、リニューアルオープンした。
レバノン料理は野菜も多く、「さっぱり」しているものや、レモンやヨーグルトやゴマペーストを使ったものが多いのが特徴。同店は2010年にオープンし、地中海料理の要素をレバノン料理に組み込んだ伝統的なメニューを提供するレストランとして定評があった。
店内はレバノン全土で見られるクラシックなデザイン要素と建築様式を強調したスタイリッシュなインテリアを備えた。店内はニュートラルグレーに椅子は茶褐色の落ち着いた色を使い、アーチ型のディテール、マザーオブパールなどで演出している。
レストラン名の由来となった「Sumac」は、中東を代表するスパイスの一つで、パレスチナを含む中東一帯に自生するウルシ科の植物の実を乾燥させ、粉状にしたもの。味わいは赤シソに似ていて、酸味もあり、サラダやグリル料理にそのまま振りかけて使う。
料理を手がけるチームは、40年以上の経験を持つAhmed Mahrous(アーメド・マフロス)シェフ、Hussein Al Ankouni(フセイン・アル・アンクーン)シェフに加え、Nadim Hamze(ナディーム・ハムゼ)料理長から成る。
レバノンから直接食材を調達し、全てゼロから伝統的な方法で作っているという。例えば、「コールドメッツァ」セレクションには、ひよこ豆をメインに、タヒニや塩、レモン汁、ニンニク、オリーブオイルなどを合わせてペースト状にした滑らかでクリーミーなディップ「フムス(Hummus)」を用意した。ゆでたひよこ豆の皮を一枚一枚手でむく必要がある。パプリカとクルミのペースト「ムハンマラ(Mouhamara)」は、砕いたクルミ、スモークした燻製(くんせい)したローストレッドペッパー、スモークオニオン、クミン、唐辛子、ザクロ糖蜜、スマック、そして白ごまのペースト「タヒニ」を加えたもの。「スパイシーな香りが幾重にも重なり、さまざまな食感が調和した複雑な味わいを楽しめる」という。これらのメニューには自家製の温かいピタパンを添える。ほかにも中東のサラダ「ファトゥーシュ(Fattoush)」は、レタス、キュウリ、トマト、パプリカ、ミントの葉、レッドキャベツなどを混ぜ、ミントの葉、レッドキャベツ、ザクロの種、ラディッシュなどを加える。ここにもスマックドレッシングを使い、あえてトーストしたピタパンをのせて食べる。
温かい料理「ホットメッツァ」では、ひよこ豆とソラマメを組み合わせたコロッケ「ファラフェル」は2日間かけて作る。自家製ピクルスとヨーグルトスープ「タラトル」を添える。ほかにも、ジャンボシュリンプをソテーした「エビのプロヴァンサル」、ザクロジュースと松の実でソテーしたチキンレバーも用意した。卵料理「アワルマ」は、オーブンで焼いた農場の卵とレバノン産の羊のひき肉にスマックを合わせた伝統料理。ほかにもエビ、ヨーグルト、焼きナス、ひよこ豆、トーストしたパン、松の実など重ねた「シュリンプ・ファッテ」のほか、バターフライの炭火焼きチキンなど、グリル料理も充実させた。チキンブレスト、ビーフテンダーロイン、ラムチョップの炭火焼きミックスグリルにも、レバノンの代表的なガーリックソース「トゥーム」を使う。
レバノンワインも用意するほか、スコットランドや日本のプレミアムウイスキーも数多くそろえる。併せて、「Sumacラウンジ」もリニューアル。広い屋外エリアを持つカクテルラウンジ&バーで、夕食前後にレバノン風カクテル「ラ・ヴァレンティーナ」などを提供する。
営業時間は、ランチ=12時~13時(火曜~金曜)、ブランチ=12時~16時(土曜・日曜)、ディナー=18時~23時。月曜定休。