イタリア料理「FALCONE(ファルコーネ)」( Shop 1082, IFC Mall, 8 Finance St, Central)が6月21日、香港中環のショッピングモール「ifc」にオープンした。
創業者のサイード・アシム・フセイン(Syed Asim Hussain)さんは「昨年夏、私たちはナポリに行った。目的は、ナポリピザの素朴さや芸術性を知るため、そして本当においしいピザを食べるため」と振り返る。
同店を経営するブラックシープグループの2つのイタリアン、ナポリピザの「Motorino」 とステーキで知られる「Associazione Chianti」のシェフたちは、イタリアン・レストランを率いていることから、仲間意識と友情が自然に芽生え、ピッツァ発祥の地に出向いたことが「FALCONE」の始まりにつながったという。この旅で「ネオ・ナポリタンスタイル」に出合い、同店の軸が完成した。
ナポリには「静寂がない」といわれる。カフェでも、教会でも、路地にも、朝の6時でさえも喧騒(けんそう)ある街の様子を思い浮かべ、ナポリの豊かさと複雑さを内装に表現したという。店内は、ダークな木材、クロムメッキ、大理石、イタリアを感じさせるモールディング、のぞき窓など、色と素材を組み合わせ、椅子などのアクセントにオレンジ色を使って明るい雰囲気に仕上げた。席数は70席。
「Motorino」のロベルタ・デ・サリオ(Roberta De Sario)シェフは、ナポリ、パリ、香港と食の都でイタリアで10年以上の経験を積んだシェフ。カンパニア州で新たに生まれた、 新しい「ネオ・ナポリタン」スタイルでピザを焼く。ナポリピザは通常、外側がカリっとしながらも中はふんわりしており、かむともちもちして、耳の部分は少し焦げてふっくらしているピザを指す。一方、同店で扱う「ネオ・ナポリタンピザ」は、生地の発酵に一手間加えることで、香りを立たせたり、低温で長時間焼いてカラっとさせ、少しアメリカンスタイルのようなピザに仕上げるのが特徴。このピザを焼くため、同店では特注の石窯を導入した。
メニューは、カンパニア地方の伝統料理でピザとパスタを中心に展開するもので、8種類ずつ提供。ドリンクはワインが基本で、赤白各6種類のリストを用意した。「レモンティーも、ホットウオーターも、カプチーノもない」と強調している。
ロベルタ・シェフとともに「Associazione Chianti」のジョシュ・スタンバ(Josh Stumbaugh)シェフも同店のパスタ・プログラムを率いる。ピザのイメージを強くしながらも、メニューにはナポリの豊富な魚介類にも注目。アサリのソテー、白ワインで仕上げた魚介のボンゴレ「linguine alle vongole」(258香港ドル)、カラブリア産チリバターで仕上げたソフトシェルエビのオーブン焼き、「gamberi al forno」(238香港ドル)、アカエビのカルパッチョにソレント産レモンの皮とニラとオリーブオイル添えた「carpaccio di gamberi rossi」(238香港ドル)などを用意する。
営業時間は12時~21時30分。