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香港文化博物館で香港映画の小道具展示企画 「HERO」「恋する惑星」など

会場には香港映画で実際に使用された衣装を展示

会場には香港映画で実際に使用された衣装を展示

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 有名映画で使われた衣装・小道具・原稿・セットデザインなどを展示する「無中生有――香港電影美術及服裝造型展(Out of Thin Air: Hong Kong Film Arts & Costumes Exhibition)」が現在、「文化博物館(Hong Kong Heritage Museum)」(1 Man Lam Road, Sha Tin, New Territories, Hong Kong TEL 2180 8188)で開催さている。主催は、由康樂及文化事務署(LCSD)と香港電影美術學會(Hong Kong Film Arts Association)。

展示は小道具類も

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 香港政府は今年、「香港流行文化節2023(Hong Kong Pop Culture Festival 2023)」と称し、香港のサブカルチャーなどに焦点を当てたイベントを多数展開している。その一環で、張國栄(レスリー・チャン)と梅艶芳(アニタ・ムイ)が共演した多数の映画の再上映、ラジオ局「香港電台31台(RTHK 31)」でサブカルチャーの番組の放送、同館で10月9日まで開催中のレスリー・チャンの没後20周年のイベント「継続寵愛・張國栄記念展(Miss You Much Leslie Exhibition)」などが行われている。

 会場では、邵氏電影(Shaw Brothers Studio)が1965年に製作した「江湖奇侠(Temple of The Red Lotus)」のセットのスケッチや設計図も展示。木の高さ、木と木の距離など、かなり詳細な設計図となっている。「狄仁傑之神都龍王(Young Detective Dee: Rise of the Sea Dragon/ライズ・オブ・シードラゴン 謎の鉄の爪)」(2013年)では「水中を走る馬」が登場したが、これはCGではなく大型の道具。リアルな動きを再現するために使われた駆動装置や、本物の馬のように見える質感の再現なども紹介する。

 衣装では、1961年製作の「不了情(Love without End)」で林黛(リンダ・リン)が着用したチャイナドレスや張曼玉(マギー・チャン)が2003年に出演した「英雄(Hero/HERO)」で着た、ワダ・エミがデザインした真っ赤な衣装も並べる。日本でもヒットした「重慶森林(Chungking Express/恋する惑星)」で林青霞(ブリジット・リン)が着た衣装も展示する。

 このほか、衣装部屋や楽屋、デザインスタジオ内のオフィスを再現するなど、創造性豊かな衣装や道具などが生まれた環境・状況も知ることができるよう工夫を凝らした。

 香港にとっての映画は、大きな娯楽であり、文化であり、一大産業でもある。同展開催に向け3年の歳月を要し、200を超える映画会社が協力している。「香港映画のファンにとって、展示物一つ一つに思い出を提供できる機会を提供し、例え香港映画に詳しくなくても、香港映画の歴史を知ることができるだけでなく、芸術作品としても十分楽しめる内容に仕上げた」という。

 入館料は、大人=香港10ドル、60歳以上、学生、身体障がい者=5香港ドル。開館時間は10時~18時(土曜・曜は19時まで)。火曜休館。9月4日まで。

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