ミキモトが真珠の養殖130周年を記念したイベントを香港でも開催し、7月21日、日本から俳優・佐藤健さんが会場を訪れた。中環(Central)にあるショッピングモール「IFC Mall」では7月20日~25日、1階・中庭(Oval Atrium)に特設フロアを設け、大勢のファンが駆け付けた。佐藤さんは、ネットフリックスが制作したドラマ「First Love初恋」で主演を務めたが、世界配信されたことから、香港でもその存在を知られている。佐藤さんは2022年、世界的写真家のマリオ・ソレンティさんとコラボレーションしてアートブック「Beyond」を出版したが、ミキモトが協力する形でジュエリーを貸し出したことから来港が実現した。
18Kゴールドのイヤーカフ、アコヤ真珠とダイヤモンド、ブローチ、そして新コレクションの「VCode」で登場した佐藤健さん
ミキモトは、創業者の御木本幸吉が1893年に世界で初めて真珠の養殖に成功したことで知られている。天然のアコヤ貝から採取できる真珠は1万個に1個といわれるほど希少性が高く、古代ローマ時代の頃から王族しか身に着けられないほど貴重なものだったという。しかし、同社の養殖の成功により一般にも手が届くものになった。長く冠婚葬祭で身に着けるアクセサリーとして欠かせない存在になっている。ここ数年、コムデギャルソンとのコラボレーションやブラックパールを使ったメンズ向けコレクションにも力を入れ、若年層を中心にジェンダーを超え、新しい層へのアプローチを図っている。
香港では、IFC Mallにある店のほか、銅鑼湾(Causeway Bay)のそごうや尖沙咀(Tsim Sha Tsui)の「海港城(Harbour City)など6店、マカオに1店展開するなど、高級ジュエラーとしての存在を確立している。
イベントでは、司会者でタレントの鄭裕玲(ドゥドゥ・チェン)さん、アイドルグループ「ERROR」の193こと郭嘉駿(デニス・クオック)さん、俳優・モデルの盧慧敏(エイミー・ロー)さんらも参加して、イベントを盛り上げた。
企画展のタイトルは「A LOVE LETTER TO THE SEA」。会場は白を基調に水をイメージした水色の照明を配置。会場は吹き抜けで、ガラスの天井になっていることから天然の光が入ってくることを利用し、真珠の自然な輝きがより引き立つように演出した。
展示したネックレスは、海の中のバブルを真珠で表現し首が引き立つような美しいカーブを描いているほか、イヤリングはパールを中央にして、その周りにアメジスト、ガーネット、サファイアをちりばめ、「耳元がより美しく映えるようにデザインしている」という。併せて、サンゴをイメージしたネックレスやブレスレットも展示したほか、アートブック「Beyond」もポップアップショップで紹介した。