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屯門南駅への延伸と北環線の古洞駅の建設 MTRが年内着工へ

屯門南駅の完成イメージ

屯門南駅の完成イメージ

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 香港鉄路(MTR)が、屯馬線(Tuen Ma Line)の屯門南駅(Tuen Mun South Station)への延伸と古洞駅(Kwu Tung Station)の建設について、年内着工の方針を固めた。

屯門と屯門南駅の間にもう1駅も予定

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 古洞駅は、東鉄線(East Rail Line)の支線である落馬洲支線(Lok Ma Chau Spur Line)の途中駅で、かつ北環線(Northan Link)の始発・終着駅となる。屯門南駅までの延伸は2030年、古洞駅は2027年に完成させたい考え。

 現在のMTRの路線敷設計画は香港政府に策定された「鉄路発展策略2014(Railway Development Strategy 2014)」を基本に行われている。

 屯門(Tuen Mun)エリアは、香港郊外にあり家賃が安いことから、比較的若い世代が暮らしている。屯門駅より南側には既に相当数の高層マンション群やそれに伴うショッピングモールができているほか、今後も人口増が見込まれており、早期の地下鉄の延伸が期待されていた。

 屯門駅~屯門南駅間の距離は約2.4キロで、5分で結ぶ。屯門南駅は湖景路線(Wu King Road)の沿いに建設予定で、駅の南端にある海翠花園(Pierhead Garden)と屯門碼頭(Tuen Mun Ferry Terminal)近くまでは連絡通路などで接続する計画。屯門碼頭からは、中環(Central)、大澳(Tai O)、マカオ、珠海など向かうフェリーが就航しており、完成後の屯門南駅周辺は一大交通ターミナルのエリアに生まれ変わる。

 さらに、屯門南駅までの途中、現在の屯門游泳池(Tuen Mun Swimming Pool)に「第16区駅(A16 Station)」(仮名)も建設する。これに伴い、現在のスイミングプールは、西側にあるLRT龍門駅(Lung Mun Station)に移設。現在は屋外プールだが、移設に伴い屋内プールにする予定。

 古洞駅については、香港政府が進める計画「北部都會區發展策略(the Northern Metropolis Development Strategy)」により、新界北部を重点開発するプロジェクトとも連動する。北環線は、その背骨となるような大動脈で、古洞駅のほか、新田駅(San Tin Station)、牛潭尾駅(Ngau Tam Mei Station)、凹頭駅(Au Tau Station)を通過して屯馬線の錦上路駅(Kam Sheung Road)とをつなぐ全長10.7キロの路線となる。

 2027年の供用開始を目指す古洞駅は、馬草壟路(Ma Tso Lung Road)と河上郷路(Ho Sheung Heung Road)が交差する近辺に建設し、北環線の始発・終着駅であり、落馬洲支線の途中駅となる。同駅は北部都会区から深センに向かうための乗換駅にもなり、北部都會區の中核駅の一つとなる。上水駅(Shueng Wan Station)からの所要時間は3分で、同駅周辺にはショッピングエリアの建設やLRTの乗り入れも計画されている。

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