在香港日本国総領事館主催による「天皇誕生日祝賀レセプション」が2月5日、金鐘のアイランドシャングリ・ラで開催された。
レセプションは、香港の政府関係者、各国総領事館関係者、ビジネス関係者、教育・文化関係者、叙勲受章者、外務大臣受章者のほか、25年以上香港に住む日本人などが一堂に集まって天皇誕生日を祝うもので、毎年開かれている。今年は約500人が出席した。
香港政府からは来賓として、陳国基(エリック・チャン)政務官が出席。ほかにもかつて行政長官だった曽蔭権(ドナルド・ツァン)さん、林鄭月娥(キャリー・ラム)さんらも出席した。
岡田健一大使兼総領事は冒頭のあいさつで、「天皇陛下が能登半島地震の被災者に対しお見舞いの言葉を述べられたこと」に触れ、震災後多くの香港人から支援を受けたことに感謝した。また、「令和」という元号が「beautiful harmony」、美しい調和という意味が込められていると説明。天皇陛下が年頭の所感で、「平和な世界を築いていくためには相互理解と協力を深めることの重要性を改めて感じる」と述べたお気持ちを出席者と改めて共有した。
岡田大使は、「香港に着任して2年5カ月がたった。ここに住む日本人と同じように香港人に親切にしてもらい、街で出会う一般の人たちのいつも自分に親切にしてくれる。」と香港の街でかゆを注文したエピソードも交え、会場の笑いも誘った。改めて「香港は日本にとって本当に重要なパートナーである」ことを強調し、昨年日本に入国した香港人の数がコロナ前の水準に回復したこと、香港に進出する日本の企業数はさらに増加していることなどを挙げ、強固な関係がある裏付けも説明。その上で、「現在の輸入規制が一日も早く撤廃されることを願う」と話し、「香港における日本食レストランが重大な課題に直面していること」についても触れ、「Let’s go together」という言葉を用いながら、「日本と香港の協力関係は、さらに次のステージに進むことができる」と力を込めた。
会場には自治体や団体がブースを構えた。福島、茨城、栃木、徳島、兵庫、鳥取、福岡、佐賀、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の12自治体と焼酎・泡盛、日本食鳥協会が出展した。佐賀牛や宮崎牛、鹿児島牛などブランド和牛を提供したり、日本酒を並べたりする自治体も多く、栃木や福岡は旬のイチゴで花を添えた。