香港で飲食や小売が集まる施設「中環街市」に1月24日、日本のラーメンを提供する「竹麓拉麺(たけろくラーメン)」が出店した。香港初出店となり、「Cafe Deco Group」が運営する。
同ブランドは1996年に創業者・竹麓輔が開業したラーメン店で、日本では中野、大手町などに店を構え、海外はマカオにも支店がある。味づくりの工夫を重ね、赤みそ、白みそ、塩、しょうゆと多彩なラーメンに挑戦してきた。1998年、北海道新聞社主催の「あなたが選ぶラーメン大賞」グランプリ獲得を契機に全国に拡大したが、その後も紆余(うよ)曲折。現在は原点に戻り、同店の味を提供する店を「のれん分け」ならぬ「味分け」として全国に約20店舗を展開する。
香港店では、3種類の看板ラーメンを中心に据えた。鶏を使う「名古屋鶏白湯拉麺 」(88香港ドル)、鹿児島和牛を使う「和牛鹽風拉麺」(128香港ドル)、豚骨を使う「九州豚頭背脂拉麺」(88香港ドル)を提供する。香港は湿度が高いことから、季節によって変化する香港の湿度や気温に合わせてラーメンを製造する。スープはいずれも16時間以上煮込んだスープで、長時間煮込むことで骨から出るコラーゲンやエキスが弱火で溶け出し、融合して濃厚なスープになるという。
鹿児島和牛を使う塩ラーメンは、日本でも一番人気のラーメンで、国産の牛すじを弱火で煮込んだ濃厚なコンソメスープに、低温調理した牛ももチャーシューを載せたラーメン。香港では鹿児島県さつま町の福永和牛を採用した。
豚骨ラーメン「九州豚頭背脂拉麺」(88香港ドル)は濃厚なラーメンのスープが特徴で、豚の背脂としょうゆを16時間かけて煮込み、クリーミーな肉汁を作り出す。このスープには、柔らかいラーメンとチャーシューを組み合わせる。赤身と脂身の比率が均等なことで知られる、柔らかい豚ロース肉を使ったチャーシューは、「軽く炙(あぶ)るだけで脂身がカラメル色になり、とろけるような柔らかさが生まれる」という。
「鶏白湯拉麺」(88香港ドル)は、名古屋県産の鶏を使い、濃厚な鶏ガラスープを作る。スープは白くクリーミーで、味付けは最小限に抑えた。ラーメンに添えた鶏チャーシューのスライスは、柔らかい鶏の胸肉をじっくりと煮込んで仕上げ、「鶏の煮汁がもたらすスープを楽しむことができる」ようにする。
同店では、3種類の看板メニューのほか、軽食や小皿料理も用意。手羽先唐揚げ「唐揚鶏翼」、鶏の唐揚げ「唐揚鶏件」、ギョーザ「黒豚肉餃子」などを48香港ドルで提供する。
営業時間は12時~20時30分。