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香港海洋公園で恒例のハロウィーン 「九龍城塞」にまつわる話をテーマに

今年もオーシャンパークでは、毎年恒例のハロウィーンイベントが開催される

今年もオーシャンパークでは、毎年恒例のハロウィーンイベントが開催される

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 毎年恒例のハロウィーンの特別イベント「海洋公園哈●●全園祭2024(Ocean Park Halloween Fest 2024)」が9月7日、大型テーマパーク「海洋公園(Ocean Park)」で始まった。今年のテーマは「厲鬼圍城(Horrors of the Hidden City)」で、「九龍城塞(じょうさい)(Kowloon Walled City)」で起きた未解決事件が題材となっている。

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 オーシャンパークは、2011年に「動感天地(Thrill Mountain)」、2012年に「冰極天地(Polar Adventure)」がオープンし、2017年にはMTRの南港島線(South Island Line)が停車するようになった。2018年には海洋公園萬豪酒店(Ocean Park Marriott Hotel)、2022年には富麗敦海洋公園酒店(The Fullerton Ocean Park Hotel)が、それぞれ開業。前年の2021年に「水上楽園(Water World)」をオープンさせるなど、積極的に投資を進めてきた。今年8月15日には双子のパンダの赤ちゃんが誕生し、9月26日からはさらに2頭のパンダを受け入れることが決まっている。

 テーマの「厲鬼圍城」は、九龍城塞で1980年代に発生した未解決事件からヒントを得ている。九龍城塞とは1950年代以降、香港に流入した大量の移民が、昔のカイタック空港の近くの土地にビルを造り上げた巨大なスラム街。1993年に建物の取り壊しが始まるまで、無計画な増築による複雑な建築物が作り上げられ、どの国の主権も及ばずに放置された「カオス」の象徴とも言われた。0.026平方キロメートル(約200メートル×120~150メートル)の土地に最大で5万人もの人々がひしめき合って暮らしていたとされる。

 この事件は、ある家から異臭がするという通報を受け警察が駆け付けると2人の子どもがいた。警察は子ども母親の所在を聞くと気分がすぐれていないので寝室で休んでいると言う。そこで、警察が寝室に向かうと、ベッドの上に黒ずんだ体が横たわっていた。台所にはソーセージを蒸しただけのご飯があった。子どもは母親が料理したと主張するが、結局、真相は闇の中。

 今回は、園内6カ所にハロウィーンに関連するアトラクションを点在させた。まずは、悪党や幽霊が狭い路地をさまよう「城寨詭域(Dreadful Walled City)」。「囚.逃(Prison Escape)」は、囚人が謎の失踪を遂げ、脱走を企てているエリアとした。「冥界婚宴(Netherworld Wedding)」は、ある敵に殺されてしまった家主が、家族と団らんをするためパーティーを開くとうわさされているが…。「亡幽酒店(Hotel Morte)」は長年、廃虚だったホテルが再開され、パーティーが開かれるが、その背後に隠されたものが鍵となる。

 「凶靈宅院(Horror of Homestead)」は日本風の建物だが、そこにある血なまぐさい真実を明かさなければならない。「724 禁地(Forbidden Zone 724)」は、建物が廃虚と化しているが、そこを探索していくアトラクションに仕上げた。

 ほかにも、キャンディーやプレゼントがもらえるゲームやダンスやジャグリングが楽しめるエリアがあり、毎日20時24分からは「幽霊の花嫁の結婚」がテーマの「異靈異肆・鬼新娘出嫁」も上演。ウエディングドレスに身を包んだ幽霊花嫁が華やかに登場する。

 入場料は、大人(12歳以上)=428香港ドル、子ども(3~11歳)=239香港ドルで、オーシャンパークの通常のアトラクションとハロウィーンのアトラクションの両方を楽しめる。

 6つのアトラクションのうち「城寨詭域」「亡幽酒店」「凶靈宅院」と「囚.逃」「冥界婚宴」「724 禁地」を、それぞれワンセットにしたチケットも用意。料金は、いずれも238香港ドル(大人・子ども共通)。11月3日まで。

 ●●=口へんに羅、口へんに畏。

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