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中環の中華料理「チャイナタン」、2カ月の改装を経て再オープン

定番の家庭料理を現代風にアレンジした「鶏球大包」

定番の家庭料理を現代風にアレンジした「鶏球大包」

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 中環のランドマークに店を構えるモダン中華料理店「唐人館(China Tang)」(Shop 411-413, 4/F, Landmark Atrium 15 Queen’s Road Central TEL 2522 2148)が2カ月間の改装工事を終え、5月31日、リニューアルオープンした。

熟成したミカンの皮の風味が特徴の「三十五年東甲老陳皮吊燒琵琶鴿」

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 同店には1920 年代の上海の華やかさに触発された高級感と独創的な雰囲気が漂い、17世紀頃、ヨーロッパで流行した家具や陶磁器に見られる中国風のデザイン「シノワズリ」に加え、英国植民地時代の雰囲気を融合させたインテリアを特徴とする。ファッションブランド「上海灘(Shanghai Tang)」が手掛ける中華料理店として、ランドマーク内に2013年にオープン。手描きと刺しゅうのタペストリー、古典的な糸とじ手稿、モダンなアートワーク、アールデコ調のアクセントなど、細部まで凝ったデザインで、モダンチャイニーズスタイルを表現し、中華料理の象徴的な存在となった。現在はロンドンとドバイにも店を展開する。

 料理は、天然素材にこだわることを基本理念とする。四川や北京の味を取り入れながら、伝統的な広東料理を中心に展開する。

 料理長は、20年にわたる料理人としてのキャリアを香港でスタートし、上海、北京、内モンゴル自治区のフフホトの5つ星ホテルで腕を振るってきた張嘉裕(Menex Cheung)さん。張シェフはこれまでのキャリアを通じて、伝統的な中国料理に関する幅広い知識と、広東料理、四川料理、山東料理、北京料理の風味と技法に重点を置いた調理レパートリーを培ってきたという。

 再オープンに際し、料理長の張さんは新メニューを発表した。「世界中を旅して得たインスピレーションに基づき、独自の視点を反映した料理を複数提供する」という。

 「三十五年東甲老陳皮吊燒琵琶鴿」(288香港ドル)は、自家製の35年熟成したミカンの皮「陳皮」を使い、12時間マリネした鳩を、中国の伝統楽器「琵琶」の形のように広げ、串で固定する伝統的な焼き方で仕上げる。柔らかい肉質とジューシーな脂身のバランスを実現するために、生後45日で重さ約450グラムの鳩を使用。焼き上げた後には、香り高い5年熟成の陳皮を添えて風味を高める。

 「鶏球大包」(988香港ドル)は、鶏ひき肉、マッシュルーム、豚肉などを饅頭生地で包み込む定番の家庭料理を現代風にアレンジしたもの。同店では具材に中国料理の高級海鮮スープ「佛跳牆」、焼き鶏、アワビソースで煮込んだフカヒレ、アワビなどの乾物類を使う。生地で包み、焼き、蒸し、揚げの工程を経て、黄金色に仕上げる。「カリッとした饅頭生地を濃厚な具材とソースに浸して食べるのがお勧め」という。

 「炭香斬料肥叉」(388香港ドル)は伝統的なチャーシューのおいしさを再現するため、張料理長が香港の有名店を80軒訪れ、それぞれの技法や味から発想を得たもの。脂と赤身のバランスが取れた豚肉を使い、濃厚なタレに漬け込んでから炭火で焼き上げることで、深みのある炭の香りを引き出す。提供時には備長炭を下に敷き、バラの香りの酒「ローズデュー」を吹きかけ、「より一層香りを引き立てる」という。

 ほかにも、タラバガニの甲羅に米、タラバガニの身、クリームソース等を詰めて焼く「原隻帝皇蟹蓋●飯」(6人前2,888香港ドル)や、高級食材であるツバメの巣を添えた冷製パッションフルーツプリン「血燕百香果烙」(98香港ドル)など、見た目も華やかな料理を提供する。

   営業時間は12時~22時30分。

 ●=火へんに局。

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