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香港で半世紀を刻む老舗フレンチ「Amigo」 自社キャビアで新挑戦

新しくキャビアでブランディングを図る老舗の「Amigo(雅谷餐廳)」

新しくキャビアでブランディングを図る老舗の「Amigo(雅谷餐廳)」

 香港島のハッピーバレー競馬場沿いの閑静な住宅街にある老舗フレンチ「Amigo(雅谷餐廳)」(Amigo Mansion, 79A Wong Nai Chung Rd., Happy Valley, Hong Kong TEL 2577 2202)が4月9日、同店初となる自社ブランドキャビア「Amigo Caviar」を発表し、これを主役に据えた6コースの「Amigo Caviar Indulgence Menu」の提供を期間限定で始めた。

重厚感あるメインダイニング

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 1967年創業のAmigoは、もともと銅鑼湾のカフェを前身とする。起業家だった創業者の楊永忠さんが築いたクラシカルな空間は、クリストフルの銀器やアンティーク家具に彩られ、半世紀以上にわたり各国の王室や著名人を迎えてきた。香港人カップルが誕生日や記念日を祝う場としても知られ、昼間は裕福な香港マダムたちが集う憩いの場にもなっている。グランドフロアのラウンジは船室を思わせる重厚感ある雰囲気で、香港にあるフレンチの中でも半世紀前の状態をそのまま維持しているレストランは同店しかない。メインダイニングは階上のワンフロアを使う。

 夜にはギタリストやコントラバスなどの弦楽隊がテーブルサイドでリスクエストされた曲を生演奏したり、女性客には赤いバラを贈ったりする。50年にわたり同じレストランで働くウエーターも3人おり、香港人らしい冗談を織り交ぜて話しかけるスタイルなど、細やかな演出で「香港人が思う最もロマンチックなレストラン」と評されることも多い。

 7000枚以上の杉材を加工した壁や天井、赤いベルベットの椅子、重い扉の向こうに広がる3000本のワインを収めたセラーなど、細部に至るまで創業者の美意識が息づく同店。最古のワインとして1912年の希少ワインまでそろえる。

 今回発表した新ブランドキャビア「Amigo Caviar」は、中国黒龍江省で育てたチョウザメから取れるキャビアを使い、厳格な水質管理の下で育てたうぐいす色の粒で、「繊細な食感とほのかな甘み」を持つ。「塩分を最小限に抑え、自然なうまみを引き出すことで、口中で優雅にはじける味わいを大切に考えた」という。専用の金属缶にはAmigoの象徴である「太陽の紋章」を刻み、レストランの外壁に輝く黄金の太陽と呼応させた。

 「Amigo Caviar Indulgence Menu」(980香港ドル)に加えて、シャンパン、白・赤のワインを食事に合わせて提供するパッケージ(290香港ドル)も用意して、コースをしっかり楽しめるようにした。まず一人一 人に「Amigo Caviar」(10グラム)を提供する。温かいブリニにサワークリームを添え、キャビアをのせて味わうロシアスタイルや、ゆでた卵の黄身と白身を細かく刻み、少しだけオニオンものせて、キャビア缶の中でかき混ぜて楽しむフレンチスタイルなど楽しみ方も指南する。

 続いてスープが登場する。香港は中華料理でもスープを大切にする考えがあるが、これも香港のフレンチでも同じで、同店ではホワイトアスパラガスのポタージュとシグネチャースープ、「Lady Curzon Turtle Soup」の2種類を用意。英国とインドの食文化を融合させたこのスープは、3層になるスープを、カプチーノを楽しむように、まずは香りを、そのまま口に含んでほのかなカレーの味を楽しみ、かきまぜるとカレーの風味がなくなり、まろやかなスープの底の方に刻んだスッポンが出てくるような組み合わせに仕上げている。

 シーフード料理も2種から選べる。「チリ産シーバスのブロッコリーニ添え」は、白身魚を焼き、キャビアをのせ、配膳してからシャンパンソースをかける。「北海道産ホタテのソテー」は、甘み豊かなホタテとかぼちゃのなめらかなソースにキャビアの塩味をアクセントにし、ラビオリ仕立てで提供する。

 口直しに登場する「グレープフルーツのシャーベット」の銀器も特別なもの。オープンから大切に使われてきた重みが伝わるが、レシピもそのままで当時から同じ味の口直しが提供されてきた。「創業当時と同じグレープフルーツジュースがまだ香港で手に入って良かった」とウエーターははにかむ。

 続く肉料理は「豪州産和牛オックスチーク 黒麦ビール煮込み」がシグネチャーで、6時間煮込んだ頬肉の濃厚なうまみが特徴。クリーミーなマッシュポテトを添えた。「ラムロインのロースト」「チキンブレストとフォアグラのカツレツ」などもある。

 デザートもフレンチながら「香港らしさ」を感じさせるメニューを用意。「キッシュ・ロレーヌ」が食事とデザートの橋渡しとなり、「ジャスミンムース イチゴゼリーと月桂(げっけい)シロップ」で花の香りと果実の甘みで締めくくる。

 限定メニュー注文客は、当日限定で「Amigo Caviar」を半額(10グラム、125香港ドル)でテイクアウトできるようにした。

 さらに、同店のラウンジでは週末の金曜日・土曜日にラウンジで2時間のフリーフローも行っている。スパークリング、白ワイン2種、赤ワイン3種類を提供し、チーズやコールドカット、ナッツ等の軽食も用意している。平日も18時~20時までは開放されており、食事前の一杯を楽しむこともできるという。

 キャビアメニューの提供は6月30日まで。

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