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香港・旺角に広東料理店-シェフは香港美食大賞受賞経験者

クセがなくアーモンドの香りが存分に楽しめるスープ「生磨杏汁白肺湯」

クセがなくアーモンドの香りが存分に楽しめるスープ「生磨杏汁白肺湯」

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 香港中心部から徒歩10分ほどの旺角エリアに12月12日、広東料理店「粤來順」(Shop 10-12, G/F Po Hang Building, 2-8 Dundas Street, Mong Kok TEL 2788-3078)がソフトオープンした。

質素にまとめた店舗の様子

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 喧騒が絶えない旺角の街中とは対照的な静かな同エリアで目立った看板やサインも出さずに営業している同店。わざわざこの店へ行こうとしない限り見つけられないような路地裏の一角にたたずむ。

 店内は4人掛けのボックスシートや丸テーブルなどを中心に、食堂のようなスタイルで質素にまとめる。店名の「粤來順」は、広東語で「より一層順調に」との意味。「シェフの腕で勝負する」という強い気持ちを込めて付けたという。

 同店の調理場を仕切る譚嘉輝さんはシェフ歴21年、かつて香港政府観光局が主宰する香港美食大賞を受賞し、テレビ番組などに出演したこともあるベテランシェフ。料理については「どこでも食べられるものではなく、スピードで勝負する今の時代に迎合しないと言ってもいいほど、骨太な広東料理ばかりだ」と語る。

 メーンメニューとしてすでに人気がある「生磨杏汁白肺湯」(188香港ドル)は、豚の肺と杏仁を4時間ほど煮込んだスープで、ふたを開けるとアーモンドの優しい香りがふわりと広がり、白濁したスープには、豚の肺やアーモンド、豚肉、赤身、銀杏などたくさんの具が入っている。

 味は、あっさりしたクリームシチューのようで、アーモンドの香りを効かせている。「豚の肺に抵抗がある人でも楽しめるように、肺のクセが消えるまで何回も繰り返して水で洗い、熱湯でゆでている。」と話し、アーモンドは、穏やかで苦みのある北杏と香りの強い南杏を併せて使うだけでなく、より一層風味を出すため使う直前にアーモンドをひくというこだわりも。

 このほか、「金勾銀柳」(88香港ドル)は、春雨と魚肉を練り込んだ麺に干しえび、干し貝柱などさまざまな具を入れて炒めたもの。「春雨は火を入れすぎると糊化(こか)して粘りが出てベタベタする一方で、魚麺は柔らかく、切れやすくて弾力を失ってしまうので、炒めるときの火加減と素早さを大事にしている」と譚さん。

 「開業早々まだ試行錯誤の面もあるし、営業も夜のみという時間設定だが、ここからは順調に滑り出したい」と譚さん。一度来店した客にまた来店してもらうため、「新年早々、新メニューや出し方を考えている」と意欲を見せる。

 営業時間=18時~翌2時。

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