銅鑼湾のVPOINT(3/F, V Point, 18 Tang Lung Street, Causeway Bay, Hong Kong、TEL 3705-2597)に5月5日、「麺酒場 蒜 BILL」がグランドオープンする。
香港の伝統的な中華店では食べることができない天津飯もメニューに
喜多方スタイルのラーメンを中心に、天津飯や焼きギョーザなどのジャパニーズ中華、ニラレバ、おでんやハムカツなど、約80種類のメニューをそろえる。運営を手掛けるのは、同じVPOINTビル3階の「鵬」、5階の「賛否両論」「築地青空三代目」を運営するエキサイティングジャパン。
店舗面積は約2500平方フィートで、カウンター、テーブル席合わせて80席。シンプルでカジュアルに利用しやすいフロアづくりを目指す。会社帰りに1人で、友人や同僚と騒ぎたいなど、さまざまなシチュエーションに対応できるようにした。
同店のプロデューサーを務めるのは、焼き肉「298」のシニアマネジャー兼エンターテイナーとして活躍したSo Wadaさん。「店名の『蒜』(ビル)は、麺酒場 蒜 BILLの代表メニューとなっている『蒜ラーメン』(72香港ドル)のレシピを提供してくれた安蒜浩史さんの名前にちなんで付けた」とSoさんは話す。
BILLラーメンは喜多方スタイルのラーメンで、透き通った「黄金色に輝くスープ」が特徴だ。豚骨スープだがあっさりした風味で、本場・喜多方では朝からラーメンを食べる人もいるという。麺は太めのもちもちとした多加水麺を使う。「ネギビルラーメン」「チャーシューラーメン」「ネギチャーシューラーメン」をはじめ、味付け玉子やコーン、海苔、わかめなどの具材が載った「スペシャル蒜ラーメン」(95香港ドル)も用意する。各種ラーメンにはトッピングも可能で、チャーシュー、辛ネギ、バターなど8種類から選べる。
ヘッドシェフとして腕を振るうのは、高橋恒則さん。高橋さんは、栃木県宇都宮市で有名だったギョーザ職人を父に持ち、父の姿に憧れ16歳から料理の道に入った。実家の中華料理店で10年働いた後も国内の別のレストランで経験を積み、2010年に香港へ。日本人の好みに合った中華料理を作ることを得意とする。
高橋さんの作る中華は、シンプルな味付けながらもさまざまなところに工夫しれている。「天津飯」(68HKD)は、一般的な甘酢あんかけではなく、塩あんかけでご飯と卵を包む。「私のオリジナル。甘酢より飽きがこない、自慢の一品」と高橋さん。チャーハンなどで使う油は、サラダ油とラードをブレンドし20分ほど炊いたもの。この特製油を使用することで料理がマイルドで香ばしい味に仕上がるという。
ラーメン、ご飯、焼きそばなどのメインメニューのほか、サイドメニューも豊富にそろえ、焼きギョーザ(42香港ドル)、チーズハムカツ(73香港ドル)、油淋鷄(65香港ドル)、おでんなど、香港のレストランではないものもそろう。おでんは、「はんぺん」(22香港ドル)、「だいこん」(24香港ドル)、「卵」(16香港ドル)など8種類を用意する。
「今後は、深夜限定でダーツやカラオケなどのエンターテイメントも展開していきたい。『おいしい』だけではなく『楽しい』がたくさん詰まった店をつくりたい」とSoさんは語る。
現在はソフトオープン中。営業時間は、ランチ=12時~15時、ディナー=18時~翌3時(ソフトオープン期間中・日曜は23時まで)。